法然院。
法然院でのグループ展。
やっぱり真夏は似合わへんなあって思った。
それでもたくさんの人が来てくれてはる。
観光客が多い。
さて、折角法然院に来たんやから行ってみたいとこがある。
谷崎潤一郎のお墓だ。
前に来た時はどこにあるかわからんかった。
探す時間がなかったんであきらめた。
今回は、どやって探そ?
友人が観光客に場所を聞いてくれた。法然院の墓所の中にあるらしい。
山門から外に出て東の方だ。
早速行ってみる。
少し距離がある。中に入るとちょうどええくらいの広さの墓所だ。
谷崎潤一郎が気に入った場所なのだそうだ。
墓があるのは、枝垂れ桜の木の下という。
なるほど、すぐにわかった。
小さな石が2つある。
墓石的ではない。丸っこい自然石のような風情。
左が「寂」と言う字が彫られてる。
右が「空」。
谷崎潤一郎とその妻松子の墓が夫々やと思ったら、そうではなくて、
左が、谷崎夫妻。右が、松子の妹夫妻の墓なのだそうだ。
なるほどこういう趣向か。
さすが大文学者、なかなかオシャレなやり方だ。ええですなあ。
しだれ桜の下に2つの石ころがポツンと。ええですなあ。
実は、谷崎潤一郎の本に、「瘋癲老人日記」という作品がある。
谷崎自身がモデルと思われる妖しい爺さんが、ヨイヨイの身で息子の嫁に妄想を抱いて暮らしてる。
とても面白い。
しかも本の装丁が棟方志功の版画だ。
とても良い感じ。文中の挿画もすべて棟方の版画。
すばらしい。
そして、最後は、妄想、フェチの極み、息子の嫁の足の足形をとって、仏足石を作って、それを自分の墓石にするというのだ。
なにやら、凄まじい。
シャレで本当に足形入りの仏足石が祀られてへんか期待したけど、残念ながらそれはなかった。
ともかく、グループ展のおかげで、久しぶりに法然院に来ることができた。
ここでの展覧会は良い経験だったと思う。
つぎにこのグループに飛び入り参加することはまずないと思うけど、これからも発展されることを願っている。
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