ある日、スマホに電話がかかってきた。
非通知発信者のやつだ。気に入らん。
一応出る。
自動音声だ。なんだかアンケートみたい。
なんか喋ってきて、ボタンを押せって言うやつだ。
つぎつぎとめんどくさいやつだ。
この手のやつには相手せんとすぐに切ることにしてる。
時間と手間をとられるだけで得るものはなんもない。しかも相手は機械だ。
時間も手間も負担がない。その結果をまとめて処理するのもAIかなんかやろう。
人間はわしだけ? 馬鹿を見るのはわしだけ?
あほらしい。
またある日、スマホに電話がかかってきた。
非通知発信のやつだ。気に入らん。
一応出る。
自動音声だ。あなたの通話料が未払いになってます・・・たらなんたら言ってくる。
典型的な詐欺電話だ。
相手にせんと切る。
詐欺電話すら自動化されてきたのか。
ちょっと心配になる。
こんなわかりやすい迷惑は対処しやすい。
しかし、これから、生成AIなんかが進んできたら、
ものすごくまことしやかな、説得力のある、機械とはわからん音声と内容の電話がかかってくるんとちゃうやろか。
それに誘導されてつい個人情報をもらしてしまうというのもあるんではなかろうか。
そうなると、それに対応したAIアプリができるんやろか。
電話を察知して、まずAIが応答する。
相手の内容を判断して、適当にあしらう。あるいは切り抜ける。めでたしめでたし。
しかし、敵もさるもの。
今度は、受信側のAIを説得してしまうようなやつも出てくるかもしれん。
味方のはずの受信AIがわしの個人情報を教えてしまうなんて、間抜けな話もでてくるやろか。
なんだか、機械と機械がバシバシやってる中で、人間だけがオロオロするような時代が来てしまうんとちゃうやろか。
クワバラ、クワバラ。