「ミレニアム 1 ドラゴン・タトゥーの女」上、下。
スティーグ・ラーソン 著。
「現代の長靴下のピッピ?&名探偵カッレくん」
素晴らしく面白い。
さすがベストセラー、一気に読んでしまう。
ある日、ミカエル・ブルムクヴァストに有罪判決が下った。
自信満々で卑劣な事業家を糾弾したけど、思わぬ落とし穴があったのだ。
マスコミ人として、出版人として大きなダメージを受けてしまう。
かれはもうおしまいなのか。「ミレニアム」はどうなる。
助け舟が現れた。
ヘンリック・ヴァンゲルが会いたいという。遠いけど家まで来てくれ。大企業、ヴァンゲルグループの元会長だ。その依頼とは?
かれはなぜ名探偵カッレくんと呼ばれているのか。
そして、依頼は不思議なものだった。
一つは、ヴァンゲル家の歴史を書くこと。もう一つは、謎の失踪者ハリエットの行方を探すこと。
何年も前に、ある事故が起きたその時に、一人の女性が突然行方不明になった。懸命な捜査が行われたがわからない。ヘンリックは身内の誰かが殺したのではないかと疑っている。
その謎を解いてほしい。
その見返りに「ミレニアム」に援助する。これはのるしかない。
へーデスタで調査開始。もちろん難しい。調査済みのことを新しい目で少しずつほぐしていく。
その時の島は密室状態であった。一人の女性がどうして消えることができたのか。
わずかな遺失物、ノートに数字の断片が。これはなにか?
写真もある。写っている人、写した人、探るべきことが膨大になってきた。
助っ人が必要。
親しい、警備会社「ミルトン・セキュリティー」に応援を頼む。
32歳年下の社員、リスペット・サランデル、一番腕の立つ部下だそうだ。
髪を極端に短く刈り、鼻と眉にピアス痩せた青白い肌の娘。
中学校中退、高校進学なし・・・・。
しかし、実は天才的なハッカー。
恐るべき映像認識能力。一瞬で見たものを記憶する。
ヴァンゲル一族の家の歴史の中に秘められたもの。おぞましいものが少しずつ見えてくる。
狂気の性と暴力と血まみれの・・・・
まさかの・・ 驚愕の・・・
それにしても、リスベットの調査能力はすごい。
一時期、ミカエルの調査をしたときの関係で、告発した相手企業の責任者の情報が目に止まった。そこから見つけ出された驚くべき秘密。
これをもっと巨大な悪の真実が暴き出せるのではないか。
素晴らしく面白い。
展開が早い。
ワクワクドキドキが満載。
登場人物が魅力的。
ええですなあ。
リスベットが背負う暗い陰。12歳の時にいったい何があったのか。
精神病者の烙印はなぜなのか?
背中のドラゴンのタトゥはなぜ、どうして?
後見人制度にとらえられた人生。
しかも、今の相手は、好意的だった弁護士パルムグレンとははっきり違ういやなやつだ?
もしかして、変質者。
そして何が起こった?
リズベットは窮地を脱することができるのか?
ハラハラドキドキ。
頑張れリズベット。
そして、意外な事実が次々と・・・・
こうなるか。
こうくるか。
波乱は広がる。
なんと恐ろしい・・・
強烈な・・・
素晴らしい展開・・・
これはええですなあ。
わしの勝手なおすすめ度。
星五つ。
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