最近読んだ本、「木挽町のあだ討ち」、「イタリアン・シューズ」。

  • 2024年3月9日
  • 36人

「木挽町のあだ討ち」

永井紗耶子 著。

あじあん

芝居より華麗な、カッコいい、仇討ち話の始まり、始まり!

第一幕 芝居茶屋の場

木戸芸者の一八は仇討ちを間近に見た。

二年前の睦月の晦日。雪の降る晩。芝居小屋の森田座の裏通り 唐傘をさした人影

その下に鮮やかな振袖 芝居小屋から漏れ聞こえる三味線の音

博徒の名前は作兵衛 三下男を一人率いてやってきた。

作兵衛がグイッと娘の腕を引く 娘は唐傘を落とすと共にひらりと振袖を脱ぎ捨て作兵衛になげつけた

白装束を纏った前髪の若衆 年のころは十五、六。

「我こそは伊納清左衛門が一子、菊之助。その方、作兵衛こそ我が父の仇。いざ尋常に勝負」

こうして首を抱えた菊之助は闇に駆けていった。

一ハチとは、女郎の子供が幇間に。

事の顛末を詳しく聞きたがる侍が。

第二幕 稽古場の場

立師 与三郎 江戸住まいの御徒士の三男坊 剣道の道場で指南 御大家から指南番の誘いあり。そのあげく、先生の甥の人殺し 濡れ衣をきせられる。

彼が見た、関わった仇討ちとは?

第三幕 衣装部屋の場

二代目芳澤ほたる 衣装部屋の主。 元はといえば隠亡の米吉爺さんに拾われ、帷子を縫うことから。

彼が見た仇討ちとは、菊之助とのかかわりとは。

第四幕 長屋の場

阿吽の久蔵 芝居の小道具係 御屋敷の欄間を任されてる間に大切な子供が死んだ。

菅原伝授手習鑑 寺子屋の段 松王丸 切り首を

さて、菊之助とは

第五幕 枡席の場

戯作者 篠田金治 劇評 七文舎鬼笑 落語 入船扇蔵 野々山正二 旗本の次男坊

筋書きを書く 旗本時代 許嫁 婿入り 子供の頃から決まってた

総籬の花魁 葛葉

並木五瓶が大坂 中座辺りで 筋書き

許嫁のお妙 縁談 さる大名家の御用人

終幕 国元屋敷の場

芝居仕立ての人情話。貧乏暮らしの闇もあれば、裏町長屋くらしの人情もある。そこに舞い込んだ。仇討ち話。

とても面白い。読むほどにどんどん引き込まれる。

おやおやだんだんミステリーに。

なになに、これからどうなる。興味津々。

とても面白い。

 

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星五つ。

「イタリアン・シューズ」

ヘニング・マンケル 著

あじあん

「足が靴に合うとき、人は足のことを考えない」荘子

スウェーデン東海岸群島の突端にある小さな島。

そこでひっそりと犬と暮らす、フレデリック・ヴェリーン。

時々ヤンセンが郵便を配達に船でやってくるだけの暮らし。12年たった。

なぜ彼は、世を捨てたのか? 何があったのか?

そしてある日。凍てつく海から女がやってきた。歩行器を押しながら、決然と、誇り高く。

男は驚く。びくつく。むかし、捨てた妻か?

過去からの亡霊か?

「人生で一番美しい約束」を果たしてくれ。

それは、何なのか? 彼は覚えているのか。もちろん。

とても面白い。

そして、とうとう幻の場所に。そこで見たものは。

そして、氷が・・・・ いったい何が起こった?

その後、娘が? まさか? いったい?

なんだか最低の男やけど・・・ 、めっちゃ自己中、めっちゃせこい、コソコソしてる、

不器用人間。

しかし、愛が、溶かしてくれるものが・・・

最愛の人の最後のパーティ・・・

島が癒してくれるもの・・・

自由な女の生き様とは・・・

有名なミステリー作家やけど、ミステリーがない。

前に読んだ、「スウェーディッシュ・ブーツ」はこの本の後編だった。

どっちもとても面白い。

 

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星四つ。

あじあん

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