映画「眠れる美女」を見ました。
川端康成の有名な小説をドイツで映画化したものだそうです。
原作はしっかり覚えているわけではないけど、ほぼ原作に近いとおもいます。
アブノーマルなエロスの世界です。
しかし、これは残酷な物語です。
相手が眠ったまま、何をしてもいい。
貴方が誰か、何をしたのか一切知らないし覚えてもいない。
それなら男は自らの老いと死を見つめるしかないではないですか。
性とかエロスとか、相手があっての話やもんね。
あまりにも空しいね。そういう話をそういう風に映画にしています。
谷崎潤一郎の瘋癲老人日記とか鍵とかのようにアブノーマルだけど
妖しく美しいエロスの世界がいいですね。
それにしても、男の腕時計。すごいですね。
裏返してネジを巻くと仕掛けた人形が動く、さぞかし有名な高級時計なんでしょうね。
それと、死体を運ぶあの車、かっこいいです。
あれはポルシェ？シトロエンみたいな形でしたが。
あのおばさん。プロのやり手ばあさん。
見事な芸でした。
毎週木曜は映画、音楽、書画等の話です。