31、杖立温泉、裏山の薬師堂。

九州の秘境温泉プラス、湯平、杖立、由布院、黒川温泉を歩く旅が続く。

 

路地裏を通って裏山へ。

杖立温泉は、国道に沿って川の右岸側に商店街みたいな普通の家が並んでいる。

川を渡って、左岸に温泉宿が集まってる。例外もあるけど、元々そういう風にできてきた町ではなかろうか。そして、国道の向こうも山で、温泉宿の裏も山、山に挟まれた谷間にある温泉街なのだ。

温泉宿は川縁にべったりならんでいるだけでなくて、裏山にも宿やら家やらがあるんで、小さな道が入り組んでいて、けっこう謎めいた路地があちこちにある。いちいちそう言うところに入っていきたくなるものだ。

そう言えば、昔、「路上観察學入門」なんて本を読んだことがある。

いつも歩いてる道でも、その気でみればいろんな発見がある。それを学問的に考えればなんて、高尚な話なんかもしれんけど、それはそれで面白いなあなんて読んでた。

旅に行っても、観光地をまっすぐ前だけ向いて歩くだけでなくて、横道に目をやる、後ろを振り返る、曲がり角のその向こうに興味を向ける、いろいろ普通やらんことをやってみるとちょっと違った発見があって、その旅にも新たな楽しみが生まれることがある。

ついそういうことは忘れがちやけど、旅に行ったら、横道、路地裏、後ろ側、そんな視線を忘れんように心がけてる。

てなことで、今日は朝から、路地裏を歩く。

路地裏に坂が加わるとそれもまた一興である。

真っ直ぐはなくて、曲がって、曲がって、登っていく。

曲がったその先に何があるか?

路地の奥に何があるか?

とても面白い。

 
あじあん

薬師堂へ。

丘の上のほうに広場があった。

ここが薬師堂らしい。

ということは薬師如来がおられる。

病気を癒す仏様だ。それは、温泉が病を癒すということと結びついて、この地に降臨されたということなのだ。

ありがたや。

神仏混淆で両隣には生目八幡様、秋葉様(火の神様)が祀られている。

ありがたや。

温泉と神様、仏様で健康はバッチリだ。

薬師様の本像は拝めない。強引に除いたら拝めるかもしれんけど、それは失礼だ。

仏像やから鐘があってもええのか。

地方に行ったら、こういうお堂によく出会う。

最近は閉じられていることが多い。鍵をかけて厳重に締まってるとこもある。

有名なとか高価なとかでなくても盗難に遭う場合が多いのだそうだ。

嫌な世の中ですなあ。

 

“"

 

 
あじあん

薬師堂と言えば。

大阪の天王寺の近く、天王寺七坂をこないだ歩いたけど、その一つ愛染坂を降ったところに、

円成寺というお寺がある。ここは昔、遊行寺と言われてたそうで、その薬師堂で芭蕉が亡くなったのだそうだ。

旅に病んで夢は枯野をかけめぐる

薬師菩薩のご加護はなかったんやね。

でもまあ、旅の空でぽっくりいってしまうのもいい人生かも知れませんなあ。

 

 

 

 
あじあん

では、下に降りよう。

ここから上は、山があるだけで何もなさそうなんで下に降りる。

民家の横を通りつつも人とはほとんど出会うことがない。さびしいなあ。

てなことで、川縁まで降りた。

やっぱり温泉街、湯気が上がってる。雨もあがれ。

 

 

杖立温泉のユーチューブ動画です。ご覧下さい。

 

杖立温泉、薬師堂の地図です。

あじあんじゃんくしょん
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