水墨画、作品ご紹介、松尾芭蕉の「奥の細道」から「片雲の風」、「旅立ち」。
松尾芭蕉の「奥の細道」の序に書かれている「・・日々旅にして、旅を栖とす。・・・片雲の風にさそはれて、漂白の思ひやまず・・」の心をオマージュしてすこしずつ描いている。
てなことで、シリーズをちびちびと描き続けてるのを少しずつ、紹介している。
今回は、こんなやつ。
「片雲の風」。
1番目のやつを今頃、紹介するのはおかしな話なんやけど、大きさは違うけどほぼ同じ絵を、ある公募展に応募したんで、ブログやインスタに出すのと未発表作品と関係あるんかどうかわからんけど、念のために控えておいたやつだ。
ようなったか悪なったかわからんけど、最近の作品は少しずつ画風が変わって来てる。
自然にではなくて意識的に変えてきてる。
今まで習った技法を大事にして、いかに自然を写し取るかというよりは、
描きたい気分を表すためなら、破墨的な、あるいは抽象画的なわけわらん描き方でもええやんか、
それより、墨色の変化が綺麗に見えた方がええやんんか、
なんて、方向が強くなってる。
果たしてそれがええのかどうか、わからんけど、今は、こういう方向で頑張るしかない。
月日は百代の過客にして・・・・片雲の風にさそはれて、漂白の思ひやまず・・・
「旅立ち」。
千住まで舟で弟子たちに見送られとうとう出発の朝が来た。
行春や鳥啼き魚の目は泪
旅に行ったら、いろんなところで旅心をくすぐる風景に出逢う。
その時は、そうとは思わなくても後でハッとする時もある。
その時に、じっくりスケッチをしたいと思う時もあっても、そう思う通りにはならない場合もある。
何にしても、一期一会。
何を見て、何を描くかは、その時の気分だけではない。
いろんなことを思い出しながら、形になっていく時もある。
まあ、簡単に言えばいきあたりばったり。
漂白の心を持ちながら、何かに出会うことを待っている。
そんなもんなんかなあ。
一色の墨を筆につけて、紙の上でのたくるだけのことではないか。
とりあえず、がんばって、ちょっとずつ、
ええもんできていったらいいなあ。