最近夢中で読んだ本、イアン・マキューアン

  • 2008年6月10日
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イアン・マキューアン、「贖罪 上、下」
これは映画にもなっている、「つぐない」という映画だ。
映画も見たのでその感想という事で既にブログにのせている。
しかし、本もすばらしかったので、本を読んだということからの感想を述べてみたい。
イアン・マキューアンはこの作品がブッカー賞を貰える事を期待していたという事だが
そうはならないで彼の他の作品が賞を得る事になった。
この作品はそれほど彼の思い入れが入った本だという事だろう。
実に手の込んだ構成になっている。

ある時、一人の少女が過剰な潔癖感からか、ある男に濡れ衣を着せる。
その結果、男は恋人と引き裂かれフランスの戦場へ。
舞台は第2次大戦中のイギリスである。
そして恋人達に絶望的な運命が・・
それを語るのは、実はあの少女だ。
語る事が贖罪なのか。

でも、これは小説として語られている。
では、どこまでが本当にあった話なのか。
事実が何で、作られた話が何なのか。
作家が本で語るということは何をすることなのか・・

いろいろと伏線を考えると非常に良く出来たサスペンスを読んでいる
みたいだ。
イアン・マキューアン、しばらく読んでみたい作家だ。

hon080610

毎週火曜は、最近夢中で読んだ本の話です。