ヴィェト・タン・ウェン、「革命と献身 シンパザイザーⅡ」。
前に「シンパサイザー」という本を読んだ。
とても良かった。これはその続きなのか? 急いで読まんとあかん。
ヴェトナム戦争のあと何があったか。
戦争が終わって、全ての人に、全ての街に平和がきたわけではない。
わしはかなりベトナムという国に思い入れがある。
仕事でも行ったことがあるし、観光でも何度も行ったことがある。
とても好きな国の一つだ。 暑いけど。
それはなんでやろ。
わしらの学生時代は、ベトナム戦争の時代だった。反戦運動やらなにやら。
学生運動やらなにやら。
大森実のレポートやら、開高健の従軍記やら。
わしはなんもせんかったけど、それでもなつかしい連想があるのか。 知らんけど。
とにかく、一番初めのホーチミンは強烈だった。
アジアの混沌、喧騒と熱気と人のパワーに圧倒された。
ええとこや!
さて、この本は、ベトナム戦争が終わって、いきなり平和な時代になったわけでは
ないという時代の話。
ワタシとボンとマン、三人の誓いとは。
ワタシはパリに現れた。
共産主義者の叔母の家に身を寄せる。
そして、最悪のアジア料理店で仕事を得る。
そして、クスリの売人に。ジャコウ猫のウンチのコーヒーに隠されたモノは?
本当の仕事は何か?
共産党のスパイか? アメリカのスパイか? 両方か?
いったい誰に追われてる?
殺しそこなう? 殺されそこなう?
癒しの薬は何を癒す? ファンタジアの公演で見たものは?
ベトナム戦争の後の闇のなかで蠢くものたちの正体は?
彼らの末路は?
ワタシの最後は?
ファンタジアの舞台で夢見たものは?
ラナーと娘?
とても面白い。
橋本治、「マルメロ草紙」。
最初は、なんとなくうさんくさい本かななんて思った。
ただ、耽美的で奇を衒っただけの安っぽい話かなって思ったりもした。
でも、読んでるうちになんだか面白くなってきた。
パリの社交界、いつのまにかアフリカのゴム園で財をなしたという
ムッシュー、エミール・ボナストリューという青年がいる。
パリ近郊に住む大金持ちの箱入り娘シャルロットをみそめて嫁にしたい。
嫌がる本人をまわりが強引にすすめて、めでたく結婚。
叔母と妹がついてくる。さて、ここから一波乱。
女優志望の妹ナディーヌは自由奔放。
サラ・ベルナールにはとてもなれないが、愛人暮らしは簡単だ。
さて、ある日、ヴェルチュルーズ侯爵夫人の邸宅で仮面舞踏会。
めったに社交界にでないシャルロットも夫と出かける。
シェラーザードの宴。
ロシアのバレー団も。ニジンスキーは?アンナ・パヴロワ?
ロダンもモジリアニも登場のイカサマかげん。
豪華絢爛の挿絵に彩られた、ャラいながらも大波乱。
なかなか面白い。
さて、結末は?
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ありがとうございました。