昨日の話ではないが、このところ何度か和歌山に行っている。
正月の祝い事もあるが、不幸事もあったのだ。
不幸の話は予期せぬ時に一撃をくらう。それはそれでしかたないのだ。
大阪から和歌山に行くには、どこを通っても山を越えるが、それぞれで
景色が違う。一番西側は峠を越えて和歌山市に入って行く。昔は孝子峠と
言う峠を越えたが今は高速道路ができている。この峠を越えて和歌山市を
見下ろす風景がなかなか美しい。眼下に紀ノ川左右に大きく伸びていて
川のこちらと向こうに紀伊平野が広がっている。右手に和歌山城が見え
中央から左手奥方向に小高い山が、粉河に龍門山に向かって連なっている。
2番目は風吹峠越えだ。丁度真ん中あたりを越えることになる。
かなり急な山をぐんぐん登り、ぐんぐん下ると、岩出の穀倉地帯の真ん中
に降りて行く。どこまでも山の中で景色はあまりよくない。
3番めが紀見峠越えだ。山頂の紀見峠まで登ると大変で、子供の頃
修学旅行やバス遠足でこの峠を越えるときは、みんなゲーゲーやっていた
ものが、今はトンネルができて平凡な道になっている。
昔の高野街道の名残をすこしは思わせる林間の道だ。
ところで前置きとは全く関係ないが、峠を何度か通っている時に、
「えらい芒が多いな」と思った。
「秋の野草とちゃうん?」
芒と言えばお月見だ。
なんで今頃あるんやろ。
以前は、「そういえば最近、芒見いへんなあ」というような時期があって
中国にいったら、いくらでもあるので、日本はどうなったんやろとか
思ってた時期もあった。
それに山の中に枯れ木林が目立つ。今年は何かの病気がはやって、山の
木がやられてると聞いたことがある。
普通どおりの四季の移り変わりもだんだん怪しくなってきてるのかも
しれない。
「芒、芒」と思いつつ、一枚描いてみた。
「山は暮れて野は黄昏の芒かな」
蕪村の句だ。
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