最近読んだ本、「商業美術家の逆襲 もうひとつの日本美術史」、「ベケット氏の最後の時間」。

  • 2022年3月4日
  • 3人

山下裕二、「商業美術家の逆襲 もうひとつの日本美術史」

友人に紹介されて、つい読んでしまったけど、この本とても面白かった。
前に読んで、ブログでも紹介した、河治 和香の「ニッポンチ! 国芳一門明治浮世絵草紙」と
同じような途上人物がそろっていて、内容が補完できてとてもよかった。
日本には忘れられた、素晴らしい美術家が沢山いるということだ。
知らんと損する。
なんでこうなる。
渡辺省亭、ほんま素晴らしい。鏑木清方、すごい世界。小村雪岱、異次元の感性。
この人たちは、挿絵の名手でもあったらしい。
泉鏡花の妖しくも幻想的な世界を絵にしてきた。そういえば、わしが、ずっと前に
古本屋で買った泉鏡花の「高野聖」の挿絵はようみたら鏑木清方ではないか。
あのおどろおどろしい世界が目に浮かぶ。
やっぱりすごいなあ。
それに小村雪岱、前に、何かの美術番組で見たことがある。
あらためてすごい発想の絵が多いなあって思った。画集が欲しくなる。
ここに出て来る人たち、全く知らんわけではない。一応知ってる。けど確かに有名ではない
なあ。展覧会が開催される機会が圧倒的に少ない。専門家の評価は知らんけど。
日本では、何やらえらい門家の集団があって、一門に入って、順番に登っていく?
知らんけど。
変な世界。絵だけではなさそう。
それでまた、挿絵やデザイン、イラストみたいなのは商業美術として、分け隔てされる
みたいでもある。
変な世界。
海外で評価されてやっと目を向けられる。
変な世界。
てなことで、こんなやつ・・・・
パート1 商業美術の到達点
第1章 花鳥画の名手はなぜ忘れられたか
渡辺省亭
第2章 美人画の巨匠と知られざる名工
鏑木清方
第3章 江戸の美意識はいかに受け継がれたか
小村雪岱
パート2 浮世絵から新版画まで
第4章 浮世絵というターニングポイント
・・・・
横尾忠則、つげ義春・・・・・
ええですなあ。

マイリス・ベスリー、「ベケット氏の最後の時間」
ちょっと難しい。サミュエル・ベケットの本はとても難しい。
覚えてへんけど。
これは、そのベケットが亡くなる前の病床生活の頃を描いたやつだ。
そやからか、やっぱり話はとても難しい。
衰える体力、思うように動かない手足。
それでも頭は明晰だ。
それでも亡霊たちはやってくるのか?
彼の代わりに作者が「ティエル=タン」の暮らしを綴る。
介護施設の暮らし。
愛する妻、シュザンヌは死んだ。
母メイの亡霊は?
ゴドーは現れるのか?
失われた時を求めて。
サミュエル・バークレイ・ベケット氏
83歳 182cm 63キロ
ジョイスの思い出。
知らんかったけど、ベケットってフランス人ではなくて、アイルランド人だった。
そして、あのジェームス・ジョイスととても仲が良かったらしい。
とても興味深いけど、わしにはなかなか読み辛い。

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ありがとうございました。