最近夢中で読んだ本の話、オルハン・パムク、磯淵猛

  • 2011年1月18日
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オルハン・パムク、「新しい人生」
なかなか難解な本だ。
どんなに面倒な本でも根気よく読んでいればいつかその中に入っていけるのだが
この本はなかなか入れない。
年をとって感性が鈍ったのだろう、あまりにも象徴的な話で違和感ばかりが先に
たってしまうのだ。
前に読んだ、「イスタンブール」はよかった。生まれ故郷のイスタンブールという
街を淡々と克明に記述しているのだ。どうしてこんなに膨大に書く事があるのだと
いうほどの大部の本だった。
この本も長い。
ある日ある一冊の本を読んだ事で全てが変わってしまった。
人生の全てが書かれているのだ。
その時から全く違う人間になってしまった。
本に書かれていることの通りになっていくのが真実なのか?
本に書かれた事をわざと追体験していくのが真実なのか?
私は誰で、あいつは誰なのだ?彼女はどうなるのだ?

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磯淵猛、「紅茶の国、紅茶の旅」
この本、前に一回読んだ事がある気がする。この本に書かれていた、世界の
三大紅茶である「祁門紅茶」を訪ねる旅の事をうっすらと頭の中で覚えていて
安徽省の黄山に行ったときにわざわざ祁門まで足をのばした祁門紅茶を買いに
行ったのだった。
この本は、更に三大紅茶の一つであるウバを求めてスリランカを訪ねるのだ。
そしてキャンディからヌワラエリヤと紅茶の故郷をおとずれ、この地で紅茶
を作り始めたイギリス人ジェームス・テーラーを偲ぶのだ。
更に偲ぶ余りに、こんどはジェームス・テーラーの故郷、イギリス、
スコットランドまでも行ってしまうのだ。
紅茶にまつわる風景は優しくて長閑だ。緑があって小高い丘があって
霧が立つところだ。
そして、昔から、今に到り、又これからも茶を摘む人たちがいるのだ。
こういう旅はいいなあ。行ってみたい。是非行こう。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。

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