最近読んだ本、「オリンピックにふれる」、「ノスタルジア」。

  • 2022年1月12日
  • 3人

吉田修一、「オリンピックにふれる」。

東京オリンピックは今年開催された。
わたしはとても良かったと思っている。
マスコミあげての大ネガティブキャンペーンにもかかわらず、開催したのは
正解だったと個人的には思ってる。
いろんな考え方があるんやろけど、ウィズコロナで凌ぎ切るという考えはそれほど
間違ってはないと個人的には思っている。
それに、結果からみてもオリンピックの開催がコロナの蔓延になにか大きく寄与したという
ことはほとんど無かったと言ってもいいのではなかろうか。
その上、現実に開かれた競技の中でのアスリートたちの活躍はどれもすべて
胸を打つものばかりであった。
特に日本人アスリート達の活躍に血湧き肉躍る思いをさせてもらい、
沢山の感動や、熱い思い、時には涙さえいただいた。
とてもよかった。
今の日本にはびこる不寛容という空気を少しは晴らしてくれたのではなかろうか。
この本はそんなこととはなんの関係もない。
何らかの形でオリンピックに関わって人生を歩んできた人たちの悲喜交々。
香港林檎
ビクトリアピークに向かうトラムの長い列、王偉良には何か悩みがある?
彼はボート部の選手だ。かってはオリンピックを目指したこともある。
今はもうそんな夢は捨てたか? ボートで入った仕事だが、コーチとして残れるか?
同棲する女がいる。彼女とうまく行ってるのか?
香港が返還されて何が変わった? 住んでいるものにしかわからないことがある。
高層ビルの暮らし。 林檎は落下するのか?
上海蜜柑
阿青はしがない臨時雇の体育の教師。
元体操選手だ。怪我をしなかったらオリンピック?
蛍蛍との関係は? 彼女の家に挨拶に? 昆明までの長い長いバスの旅?
生まれ育った地区は再開発でなくなるのか?
そこにいた暮らし。美人姉妹とゴロツキ兄弟?
私たちは今上海にすんでるのよ、欲しいものは欲しいって今世界中で一番言える街?
ここから抜け出すのよ?
蜜柑がコロコロところがった。

後は読んでのお楽しみに・・・。

ストロベリーソウル
東京花火

ミルチャ・カルタレスク、「ノスタルジア」。

わしにとってはメチャ難解な本だった。
本の帯にはこんなふうに書いてある。
「最初の一編から、恐ろしいほどの描写力が読者を襲う。
これがカルタレスクなのだ。ゆっくりと締め上げて行くように緊張感の高まってゆく
物語は、しかし、おおかたの予想とは違ったところに着地する。
そう、それがカルタレスクだ。この本と出会った私たちは幸運なのである。」
それがどういうことかはようわからんけど、確かに難しい。
ルーレット士
メンデビル
双子座
REN
建築士
一人の人を軸に話が進んでいくのもあるし、まるっきりそうでないのもある。
どっちにしてもわけわからん。
言葉は明瞭。たしかに見事な描写で状況というよりは状態を、物事の景色を、
描いてみせるが、そのそれぞれがどう繋がっているのか、明瞭には見せて
くれない。
めくるめく言葉の流れが、感覚のながれが、とても饒舌につながっていく。
読みとく力が薄いわしは、ただただ、翻弄されるだけだ。
まるで、抽象画を見てたり、前衛音楽を聴いてるみたい。

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ありがとうございました。