九度山暮らしのある日、ある日、突然、ガン患者になってしまった話−30、ノルディックウォーキングが役に立つのか。

ノルディックウォーキングが役に立つのか。

手術後、何か健康のためにやってることがあるかと言われると、新たに始めたことは何もない。
但し、手術前からずっとやってることがあって、それはウォーキングだ。
それも、なんの工夫もなくただ漫然と歩いてただけ、距離と時間をこなしたらそれで
OKと思ってた。
ある日ネットを見てたらノルディックウォーキングというのを見つけてオモロそうやんかと
気になって講習会に行ってみた。なるほどなかなかアグレッシブではないか、やってみたい。
てなことで手術前から始めてたんで、その後も続けている。
歩くだけの世界でも新たなことに挑戦できてうれしい。体のためにもええやろう。
なんて軽く考えてたらえらいことが分かってきた。
わしの体はとても硬いのだ。柔軟性のかけらもない。
ああしてこうして、こう動かして、なんて簡単そうな動作もなかなかできへん。
手足がまっすぐ動かへん。歩いてもぺったんぺったん蛇行するが如く歩いてるみたいだ。
自分ではわからんへんからちゃんとやってるように見えるけど、要するに体が硬いんで
筋肉の可動範囲が極端に狭くなってるようなのだ。
動かんとこを無理やりやろうとするんで他の部分でかばって動くとはたからみたら
えらいギクシャクするということなのだ。
無理な力を入れて無理な歩き方をしてる。無理な腕の振りをしてる。
無理な足運びをしてる。
自分ではわからんのが大きな問題だ。

まあとりあえず、ノルディックウォーキングの初級者コースを頑張ってみよう。
それにしても皆さんスイスイ歩いてはる。
体はどんどん動いてはる。羨ましい。
わしは付いていくのがやっとだ。
何がおかしいのか? 体が硬いってどうなんよ?
そんなこんなで少しは柔らかくなるようストレッチをやってみよう。
で、驚いた。
まさか。
確かに硬いとは思ってたけどこれほどとは思わなんだ。ネットで、YouTubeなんかで
紹介されてるストレッチ法なんかを試して見るも、なかなか言われるとおりに
体が動くかへんというのがようわかった。
歩く姿勢とか筋肉可動範囲云々以前の問題ではないか。
普段から体をガチガチに縛られてロボットみたいに歩いてるようなもんだ。
これはいかんなあ。
ウォーキングの練習はこれかも大事やと思うし、ええ形で歩けるようになりたいと
思ってる。
そのためにも続けられて効果があるストレッチ法を見つけて、この体の硬さを
なんとかせんとあかんと思う。
何かええ方法ないやろか?
頑張らんとあかん。
思えば、何十年もパソコンの前に座ってばっかり、1ミリも体を動かせへん暮らし、
ガチガチに固まった体を酒で緩めた気持ちになるという浅はかな暮らしを繰り返してきた
報いがきたわけなのだ。
情けない。

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