九度山暮らしのある日、ある日、突然、ガン患者になってしまった話−8、看護師さんたちは忙しい。

看護師さんたちは忙しい。

朝一番から体温や血圧、血中酸素量なんかを測りにくる。
そういう時はいつもパソコンが乗った台を押してくる。全てのパソコンはWiFiを通してサーバに
つながってるらしく、いろんなデータは瞬時に更新されるし、各患者の最新のデータがすぐに
画面に出てくる。

この患者にいつ何をしたらよいかすぐに分かるようなのだ。
「よく眠れましたか?」、「よう寝られへんかったわ」、「痛みはどうですか?1−10でどれくらい?」
「1−2くらいやなあ」、「お通じはありましたか?」、「大丈夫です」、・・・・、
毎朝、場合によっては日に何度か。
三度三度の食事も運んで来はる。下げる時にはどれくらい食ったかチェックして記録してはる。
食後に飲む薬も人によってはチェックしてはる。
その間に、様々なナースコールがある。
「トイレに行きたい」
「痛み止めがほしい」
「まちがいました」(わしがよくやるやつ)
ダンピング症状(わしが心配してるやつ)らしく、時々ゲーゲー吐いてはる人がいて
その始末も即座にやってはる。
その他いろいろ・・・。
もちろん点滴液の交換や減り具合のチェックも頃合いを見てやってくる。
寝間着の交換もやってはるし、場合によってはお風呂に入れてくれる。
もちろん男はダメ。
とても大変だ。とても忙しい。それでも元気で明るくバリバリと仕事してはる。
大抵の患者は言われるがまま、素直に返事するし、サポートしてもらってる。
しかし、時にはワケワカラン人もいてる。
「そんなんわかってるやろ! アホか」
「決まってるやんか、そんなもん」
「ええかげんにしてくれ!」
「どないなってんや!」
えらそうに、頭ごなしに、言いたいことを言うてはる。
そんな言い方するか!、そんな態度とるんか!って聞いてるほうも腹立たしいけど
多分、病気に対する不安や苛立ちがそうさせてるんではないかと思ったりする。
それともただ性格悪いだけなんやろか?
それでも頭ごなしに何を言われてもやんわりと交わして、うまいこと処理してはる。
見事なもんだ。
なんぼ言うても言うこと聞かへん人にも辛抱強く何度も説明してはる。
わしやったら切れそうなことでも忍耐強い。
たいしたもんだ。きっとそういうマニュアルがあって練習もしてはるんとちゃうやろか、
思いつきでは出来へんことやと思う。
ところでわしの食事は順調に進化して七分粥になった。

なんとなく微妙に粥の量が多目だ。昼はこんなの。

それに分割食ということで10時と15時におやつが出る。
スナック菓子みたいなんが多いけどこんな風に雑炊がでるときもある。

こんだけあるとさすがに全部食べられへん。
どうやったら無くなった胃を再生していくのにええ食い方なんかさっぱり検討もつかん。
食いながらわかっていくしかないんやろと思う。

前なら2、3分で食ってたやろう量を30分ほどもかけて食うのは結構つらい。
時計をみつつため息がでる。

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ありがとうございました。