相場英雄、「クラインクイン」
とても面白い。これは小説やけど映画づくりの内幕モンのような読み方もできる。
映画を見るのは好きやけど、作る人たちの世界は素人なんで全くわからへんけど、
なるほどそうなってるんかと手を打つようなところが多く有る。
根本崇は京楽エージェンシーの第3営業局につとめる営業マンだ。ある日、
部長の高坂から、有名作家、庄野美希のベストセラー「永久の大地」を映画化する
了解をもらって、その映画化の仕事をしろという指示が下った。どうも社長の丹羽から
名指しがあったような気配がある。何故かはわからん。
何はともあれ、作家にぶつかるしかない。しかし、いきなり何かおかしい。
この作家、とても変人? 人に会わない? もしかして女流作家と思ったのは
間違い? 犬が弱点?
紆余曲折の末やりての帝国映画アソシエイトプロデューサー岩城節子と組んで
撮影が決定した。ひとまずは安心か?
準備稿?、座組?、決定稿?わけわからんけど順番を踏まんとあかん。
事ある度に問題が起こるのか? それは何のせい? 誰のせい?
資金は大丈夫なのか? 決定的な問題が起こりそうな予感?
何かおかしい? 誰か何か隠してる?
ロケハン?、クランクイン? 映画の世界、監督の役割、現場に立ち会ってるようで
とても面白い。ほんまかうそかはわしにはわからんけど。
どんどん意外な事実がわかってくる。どんどん意外な展開に。
さて、映画は完成するのか?
とても面白い。
ユ
ッシ・エーズラ・オールスン、「特捜部Q 自撮りする女たち」
読む本が無くなって、図書館で物色してたらたまたま見つけたハヤカワミステリー。
これがすごく面白い。
全く行ったこともないし、知識もないコペンハーゲンの街。ビジネス街もあれば
裏通りもある。犯罪者が巣食うあやしいとこもある。ごちゃごちゃした大都会の
喧騒と混沌が目に浮かぶようだ。
カール・マークは特捜部警部補Qの責任者だ。スタッフはアサド、ローセ、ゴードン。
いずれも一癖も二癖もある仲間たちだ。
Qは殺人捜査課の下部組織ではあるけど課長、ビャアンは面倒なやつだ。誰かあらぬか
いつのまにかQは検挙率が低いと疑いをかけられる。そんな数字を出したやつは誰だ。
もしかしたら存亡の危機か?
さて、ある日、公園で老女が撲殺された。ありふれた事件か? 何かひっかかる。
過去にも手口が酷似した事件があった? 元上司が何を知っている?
そのころ若い女性たちが次々と殺される事件が発生。共通点はあるのか?
失業保険金をもらい、仕事を紹介されながら、ろくに働く気もないあばずれたちばかり
ではないのか?
元ナチも出てくる。
とんでもない家族、いったい何なんや?
怪しい女が動き始めた。
一方、スタッフのローセが心の病に苦しんでいる。
事件はすこしずつ動き始めた。どこかで何かが繋がっているのか?何の関係もないのか?
ローセに危機がせまるのか?
次の犠牲者は誰だ?
とても面白い。
大都会の裏側の暮らしが立ち上がってくるような小説は大好きだ。
このシリーズ追いかけてしまいそう。
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ありがとうございました。