乃南アサ、「六月の雪」
台湾の事をとても考えさせてくれる良い本だった。
ここ最近は少し縁遠くなってるけど、台湾は大好きやから一時期良く行ってた。
そやから、台湾が舞台の小説にはつい食指が動いてしまう。何でもかんでもオーケー、
台湾の街角や裏町の人いきれや食いもんの匂いが立ち上がってくるようなのは
特に良い。
作家は、東日本大震災の時に台湾の人たちが200億円以上もの義援金を出してくれた
こと、そして日本国として正式なお礼もできてないことに、義憤を感じて、台湾を知る旅を
こころざし、年に何回も交流の旅を続けておられたらしい。
そんな中でこんなことがあったらしい。
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日本統治時代に建てられた日本家屋から台湾人のおばあさんが飛び出してきて、
乃南さんにむかって泣き叫んだというのだ。通訳によると、「もし今ここに小説家が現れたら、
私の物語を書いて欲しい」と言っていたのだという。
「それを聞いて鳥肌が立ちました。そして後日、落ち着いて話を伺い、彼女の口から、
重く複雑で壮絶な人生の物語を聞いたんです」
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こういうことを土台にこの本ができたらしいのだ。(アマゾンにメディア掲載レヴューとある)
両親が福岡へ引っ越したあとの実家に杉山未来はおばあちゃんと暮らしている。隣には
何かと意地悪な叔母が住んでいる。未来は目指したはずの声優にもなれず、何をしても
うまいこと行かへん悩み多き毎日だ。ある日、突然、おばあちゃんが入院。骨折だけでは
なくてもしかしたら認知症も?
おばあちゃんの思い出をたどってみよう。台南に行こう。
想い出の家は見つかるのか? 想い出の暮らしは見つかるのか?
若い頃暮らした日々の痕跡にどこかで出会えるのか?
六月の雪とは何なのか?
それは見つかるのか?
台南の賑やかな雑踏とのんびりした暮らしが立ち上がる。
そして衝撃の出会いが・・・
何という物語に出会ったのか?・・・
読んだ後の想い。
筆になる物語なんやろか? ちょっと違和感と共に読んでしまった。
話中話の強烈な家族の物語。女の悲痛な叫び。凄まじい人生。これを深く掘り下げて一編の
小説として読ませていただきたかった。
川村元気、「億男」
映画になりそうな話やなあって読んでたら、やっぱり映画になってた。わかり易い、
読みやすい、スピード感がある、楽しめる。
一男は弟の借金2000万を背負った暮らしだ。夜はパン工場でバイトしながら
図書館に勤める日々のある日、何故か宝くじ、3億円が当たってしまった。
ほんまやろか?
間違いない。
急にこんな大金が手に入ったらどうしてええかわからへん。人格が変わってしまうかも
しれん。どうしよう?
唯一親友ともいえる九十九という男を思い出した。IT企業を立ち上げて大金持ちに
なってるらしい。彼なら相談にのってくれるかもしれん。
金とは何だ?
ところが、突然、金と共に消えた。
えらいこっちゃ?
九十九を探さんとあかん? 伝手をたよってアチラコチラに?
モロッコの砂漠とは?
美人と押入れの金とは?
競馬に勝つやつ、負けるやつ?
妖しい教祖の金儲け?
さて、消えた金はみつかるのか?
九十九は見つかるのか?
金の意味はわかるのか?
読んだ後の想い。
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