最近夢中で読んだ本、レズリー・ダウナー、木津雅代

  • 2010年10月26日
  • 7人
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レズリー・ダウナー、「マダム貞奴」
この本は実に面白い。日本人でなくて外国人が書いたなんてとても信じ
られない。普通の日本人ではわからない芸者の世界や役者の世界の事も
実によく調べて理解している。
それにしても貞奴、これほどの人とは知らなかった。
日本初の国際女優にして、国際エンタティナーだ。
日本でよりも、より海外で有名だった人だ。それだけ海外で苦労した
ということもあるだろう。
読んでいるだけで応援したくなる、「日本がんばれ!!」だ。
当時のフランスの大舞台女優、サラベルナールと肩をならべる評判を
とったとか、ピカソのモデルになったとか、ロダンからモデルを申し
こまれて断ったとか、
いろいろかっこ好いじゃないか。
元気がでるね。

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木津雅代、「中国の庭園」
これまでも何度かこのブログで話題にしている、中国の庭園の話は
この本を読んだことからきているのだ。
上海の豫園を復興した記録を詳細に説明しながら、中国の庭園の
つくりの解説をしてくれている。
豫園は何度か行ったことがあるから、説明を読みながらなるほどと
なっとくできることが多かった。
それから、蘇州の庭園の話になり、これまた沢山いったところが
でてくるので、いろんな事が理解できて面白かった。
「小中見大」、「正中求変」の技を駆使して、山水の錬金術を行う
のが中国の造園技術の粋なのだ。
「なるほど」とよくわかる。
しかし、時にやかましい。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。