中村 祥二、「調香師の手帖 香りの世界をさぐる」
「資生堂」でパフューマーとして研究をしてきた作者の、香りと調香へのこだわりを語る本だ。
実に楽しくておもしろい。
日頃の生活の中では、嗅覚というのはあまり気にしていないが実は非常に重要なのだ。
心を癒し、病まで癒す働きがある。
そういえば、ベトナムで沈香を買って来て、香道の真似事をしたこともある。
アジアは香料の宝庫だから、又機会があったらいろんな物を買ってこよう。
生活の中に、上手に香りを取り入れれたら素晴らしいと思う。
自然にやるのは中々難しいけどね。
それにしても、加齢臭には気をつけなくては!
オマール・ハイヤーム、「ルバイヤット」
ペルシャの4行詩の詩集だ。
片野文吉という人の翻訳も美しくてリズムのある文語体で語られている。
原作もさぞかし美しい文章なんだろう。
例えば
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花時期には薔薇色せる酒を飲めよ。
笛の悲しき譜と竪琴の快よき響きに飲め。
我は其を飲みて楽まん。
而して其は我に快きものなり。
汝若し飲ましめずとも、そは我に於て何かあらん。
さらば行きて石を喰らへ。
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諸行無常と酒に満ちた詩だ。
李白や杜甫、陶淵明など中国の飲酒詩にも通じる心がある。
中国、西域、シルクロードを通ってペルシャへと
ロマンの旅だ。
敦煌で買った「夜光杯」でまずはワインを一杯飲もう。
毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。