最近読んだ本、「韃靼の馬」、「ホテル・メランコリア」

  • 2018年3月2日
  • 3人

辻原登、「韃靼の馬」
最初は、モンゴルや西域、シルクロードあたりを舞台にした冒険ロマンみたいな話
かなって思いつつ読み始めたら、いきなり対馬と朝鮮半島の話になった。
とても面白い。
日本と朝鮮半島との話となると、天智天皇の時代の白村江の戦いか或いは豊臣秀吉の
時代の文禄・慶長の役での李舜臣の活躍などが主題の本を興味深く読んだ事がある。
朝鮮通信使の話もあった。映画、「李藝」もとてもおもしろかった。
江戸時代に対馬を治めていたのは宗氏の家臣に阿比留克人という若者がいた。
阿比留文字という謎の文字を伝える不思議な一族の後継者だ。結婚を目前に、藩命を受けて
朝鮮に渡る。倭館に勤務し朝鮮通信使の警護と通訳の為に日本に同行する役目だ。
しかし、どうも裏の顔があるようだ。
世は新井白石の「正徳の治」の時代だ。彼の厳しい改革の嵐は対馬藩と朝鮮との関係にも
影響が及んできた。朝鮮通信使の親書の文言も変えてもらわなくてはならなし。
しかし、そんなことが出来るのか? 間にたつ対馬藩は苦境に立つ。もしかしたら、
克人が影で何かをしてるのか、密かにこの苦境を救えるのか? もしかしたら2重スパイが
いるのか? 朝鮮通信使が起こした事件とは? 事態はどんどん複雑になる。思い切った
解決策が必要だ。誰が犠牲になる?
そして更なる難題が。
韃靼の馬を将軍家が所望しているらしい。手に入れれるかどうかは宗家とそれにまつわる
人たちの存亡にかかわるかもしれない。
誰が手に入れに行くのだ? 克人は本当に死んでしまったのか?
誰がこの危機を救うのか?
未知の国、地の果てであらたな冒険と戦いが始まる。
克人の運命は?
韃靼の馬は手に入るのか?
対馬や朝鮮の美しい風景が立ち上がってくる。
対馬に行ってみたいなあ。

篠田真由美、「ホテル・メランコリア」
私はある日、ある老婦人から不思議な依頼を受ける。
横浜の高台にあって海が見える洒落たホテル。かつては沢山の外国人達で賑わったホテル。
華麗なるダンスパーティ、外国人シェフの素晴らしい料理。
長期滞在で暮らす人もいた昔懐かしいあのホテルはどうなったのか?
是非探してほしいという依頼だ。
関係者を訪ねて回るうちに、そのホテルの実態が少しずつ明らかになっていく。
訪ねた人、一人ひとりが不思議な物語を背負っている。
そこから浮かび上がるものな何なのか?
話が積み上がるに連れて、ホテルに不吉な影が現れてくる。
一体何がおこっていたのか?
なぞの骨董屋?
なぞのシェフ?
なぞの支配人?
複雑怪奇な謎がときあかされるのか?
わくわくする。
とても面白い。

赤い靴を履いて
憂鬱という名のホテル
黄昏に捧ぐ
影に微笑むカッサンドラ
ビロードの睡り、紫の夢
百合、ゆらり
あなたのためのスペシャリテ
時過ぎ行くとも(アズタイムゴーズバイ)

 

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