最近読んだ本、「遅い男」、「予想通りに不合理」

  • 2018年2月14日

J・M・クッツェー、「遅い男」
これは面白い。とても良い。身につまされる。
アデレードの街で暮らすポール・レマンはある日、自転車に乗っていて事故に会った。
気がついたら病院の中、しかも大事な片足を切断しないといけないと医師が淡々という。
冗談ではない。
やめてくれ。
しかし、命がおしければ受け入れざるを得ない。
ポールはその現実を中々受け入れられない。
義足をつけたら前のように動けますよ。冗談じゃない。わしは絶対いやだ。
自分の家で普通に暮らすのだ。そんな事ができるはずがない。
介護士が必要だ。いやだ。世話になりたくない。思うに任せない苛立ちで介護士と
うまくやっていけない。子供扱いがかなわん。
介護士なんかクソ役にも立たん・・・・。おやいつの間にかそのマリアナ・ヨキッチに
心惹かれてるんとちゃうやろか?
腹立つけど気になる。気になったらよけい気になる。
で、その挙句どうなる? そんな立場でいいよったらパワハラ? セクハラ?
そんなドサクサのあいだにいつの間にかわけわからん女性作家が家に居着いているでは
ないか?
彼女は救いの味方か? 魔女か? ただのお騒がせか?
そして事態はどんどんやばい方向になっていくんではないか?
ポールの運命はいかに?
マリアナはどうなる?
とてもおもしろい。

ダン・アリエリー、「予想通りに不合理」
わしらはモノを買う時どうやって決めてるんやろ?
衝動買いっていうけどその衝動の正体ってなんなんやろ?
他人の尻馬に乗りやすいたちやけどそれがもんだいか?
○○キャンペーンに踊らされてないか?
あなただけよという甘い言葉にのせられてないか?
前にやった行動にえいきょうされてないか?
いつも同じパターンに嵌ってないか?
今だけ、ここだけ、これだけ、限定なんちゃらかんちゃらに焦りを感じた
のではないか?
3つ買うたら1つおまけはホンマに得か?
0円攻撃にやられてないか?
人はどんな時にどんな行動をとりやすいか?
なぜ不合理とわかっていてもその行動をとるのか?
人の様々な経済行動を分析研究して、様々な実験をとおしてそのからくりを
解き明かす。
学問的な話には弱いはずやけど、なかなか、とてもおもしろい。
しかし、わかったからと言って違う行動、毅然とした行動がとれるかどうかは
疑問やけどふと立ち止まって考えてみる指針にはなりそうだ。
気いつけなあかんなあって自制することが多いなあ。

 

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