九度山暮らしのある日、「アベノハルカス美術館」へ「北斎展」を見に行った。

北斎展を見に行こうとしたのは2度目だった。チケットは事前に買っておいた。
行列必至の展覧会の場合、チケットを買うだけでも又行列があるんで少しは省略
できて楽になる。1度目は台風20号がやってくるその日だった。お昼頃、もう
雨はかなり強くて各地に被害が出始めている。台風の規模がデカいんで風も相当な
ものになるはずやけどこの時点ではまだそれほどではない。まあ、こういう状況や
からアベノハルカス美術館と雖もガラガラやろと高を括って出かけて行ったら、
ハルカスの展望台に行くエレベーターを降りたとたんえらい人混みが見えた。
まさかと思って近づいたら係員が只今40分待ちという看板をかかげながら大きな
声で場内整理をしてはる。見れば十重二十重ともいえる人たちが行列にならんで
ちびちびと歩いてはる。こらあかんわ、行列を我慢して並んでやっと入っても
中ではもっと人が密集して殆ど見られへんと言う事態になるやろと諦めた。

それで今度は2回目、もうガラガラやろと思ったら相変わらず行列がある。しかし
何十分というほどではなさそう、実際、10分ほどでは入れた。

しかし、中は予想どおり混んでいる。展示は時代別、ジャンル別にまとめてるみたい。
やっぱり肉筆画がすごいなあ。
芸妓か遊女か、着物を着た女性の着物の柄の質感が素晴らしい。絞りの生地がふんわりと
手で触れてみたいほどだ。最前列で見ようと我慢しながら順番を待つ。ちびちびしか
進まへん。見入ってしまって動かへん人もいてる。そうするとその人の前に隙間が
できて、そこにちゃんと割り込む人がいてる。あんまり秩序はできてないみたい。
浮世絵版画の下書きもすごい。美しい線が躍動してる。
主だった絵には、イヤホンで説明が聞けるしかけになっていてイヤホンを借りた
人たちがそこで結構長く立ち止まる。すると又行列が滞る。前が空く、誰かが
入り込む。順番どおり行ってたらとんでもなく時間がかかりそうだ。最前列では
なくて、後ろから皆さんの肩越しに覗いておいて、ここぞと言うときにそういう
隙間を狙って前に入って見させていただくという作戦に変更しよう。
不思議なことか、今では当たり前なんか、北斎やから興味ある人が多いんか、
外国人の観客が多い。今時、不思議でもなんでもない。これはこれでいい。
だんだんと後半の作品になってきた。衰えをしらない筆力だ。というより、どんどん
新しくなる。
このへんになると結構観客がばらけてきている。
特に並ばなくても最前列に行き易い。
やっぱり北斎漫画を現物でみると迫力あるなあ。
釈迦の絵はすごい。繊細なようで力がある。優美なようでユーモアがある。
囲炉裏端でタヌキがくつろいでる絵がとてもいい。囲炉裏の煙がすばらしい。
卍老人と落款が入った絵はどれも面白い。とても惹かれる。
自画像やら老人の絵やらいろいろ興味津々だ。
混んではいたけどいいものを見させていただいた。
もし、時間があれば是非ハルカス美術館へ。

北斎を改めて見直したなあ。

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ありがとうございました。