J・B・モリソン、「フランク・デリク81歳 素晴らしき普通の人生」
この本すごく良い。じわっと感動した。おのれのことかと身につまされる。
イギリスの田舎町で老後を過ごすフランク・デリクはある日牛乳配達の車に轢かれた。
どうやら腕と足を骨折したんで当分ギブスをつけて暮らさんとあかんらしい。
妻はもう死んでいない。たった1人の身内である娘はアメリカ暮らし、大丈夫
平気だよと言ってもやはり気になるんで訪問介護サービスを手配してくれた。
そんなんなしでもいけるわいと抵抗を試みるも、担当のケリー・クリスマスの
心温まる介護に心が溶けて行く。
いつしか週に一度の訪問を待つ様になってしまった。
ギブスで固められた体は不自由やけど色々心うれしいことも多いではないか。
ところがそのサービスも終わりがある。
残念だ。
なんとか継続したいけど金がない。金はないけど知恵と根性がある。
あのてこの手と工夫しよう。売れるもんはないやろか?
金属探知機を使ったら地中にお宝がないやろか?
いやあ、実に面白い。ユーモアたっぷり。
心癒される暖かさがある。そして哀しい。
わしも上手に齢をとっていきたいと思う。もう目の前だ。
どうしよう。
ジェシカ・トム 、「美食と嘘とニューヨーク」
ティア・モンローはニューヨーク大学の大学院で食品学を学ぶ学生だ。
彼女の目標は有名な料理評論家のヘレン・ランスキーのアシスタントになることだ。
料理レポートでそれなりの実績もある。自信はあるのだ。
そしてある日、ヘレンが出席するパーティでなんとか彼女に接触しようと意気込んで
乗り込んだところ、怪しい男に邪魔をされる。
その男こそが、ニューヨークタイムスでレストランのランキングを決めている
超有名なマイケル・サルツであった。そして、ティアに決められたインターン先
はヘレンの元ではなくてある四つ星レストランの受付係りだった。
何故だ?
勤務初日に彼女の前にマイケルが現れる。
そしていきなり不可解な提案が。
一体何が起きてるのだ? マイケル・サルツの味覚はどうなってしまったのか?
三つ星、四つ星、高級レストランでは、従業員も高級ブランドでビシッと決めないと
いけないとか、ニューヨークのセレブのファッション、料理の好み、そしてスノッブ
たちの煌びやかな生活の裏にうごめく陰謀と策謀。
とても面白い。
星を獲るためには為にはなんでもやるのか?
セックスさえただの手段なのか?
アメリカンな高級料理がふんだんに飛び交ってなかなか面白い。
わしらのわからん雲の上の世界みたいやけど、テンポが早くて華やかで、カッコ
良いとこもある。
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ありがとうございました。