九度山暮らしは結構寒い。隠れ家を作る時にどうしょうか考えた。歳をとると
暖房が必要だ。因みに最近は、厚着をすれば暖房は必要ないという考えではあった
んやけどあんまり寒いとそうもいかんかもしれん。でどういう暖房にしようかと
ずいぶん考えた。やっぱり田舎暮らしやから薪ストーブにしたいという結論に
なった。それで色々探して見た。カッコいいのはいくらでもある。値段もピンからキリまで
色々だ。しかし、問題は煙突かなあってことに気がついた。ストーブ代より煙突と
その工事代が圧倒的にコストがかかる。薪ストーブというのは、煙突が吸い上げる
ドラフト気流が燃焼の根幹であって、その温度は1000度を越えるらしい。そやから
二重煙突が必要になって工事代が高くなるという仕掛けになっているのだ。
では、薪ではなくてペレットを使うとどうなるか、煙突は簡単で良さそうやけど
ストーブに電気のファンが必要になる。しかも木質ペレットは森林資源の効率
活用で一時話題になったけど、入手方法も検討が必要やし価格も安いかどうかは
わからないんであんまり気が進まない。いろいろ調べてるうちにロケットストーブ
という考え方を知った。アメリカのバックパッカーたちの間で広まった考え方で
石油缶なんかを利用して非常に効率の良い薪クッカーを作ってしまう方法だ。
燃焼方法としてはとても良い考え方だと思った。しかも、これを薪ストーブに
応用して商品化してるひとも居てそうだ。
しかし、あんまりいてへん。
わしがネットで探してみるかぎり普通に部屋で使えそうなのは2社くらいだった。
幸いそのうちの1社が堺の家の近くにあった。
やっぱりこの目で見て見たいと思い、訪問させていただく。
大阪、鳳にある川村製作所という会社だ。
すばらしい。
社長さんと話をしてると燃焼にかける技術屋さんのこだわりがとてもよく伝わってくる。
わしも技術屋やから同感できることがおおい。
この人のつくる「コロケット」というのがロケットストーブの原理がそのまま
使われているというのがよくわかる。そやからとても燃焼効率が良い。
ロケットストーブの原理で燃焼を継続させるから煙突でドラフト気流をつくる
必要がない。そやから二重煙突ではなくてシングルでいける。そうなると室内に
設置する際にも自由度が高くなるし、煙突工事代も安くなるという段取りだ。
ええやんか。これにしよう。
問題はまだある。そんなに広くない部屋やから階段下の狭い場所に押し込むしか
ないことになってしまった。周りの板壁は大丈夫やろか? 大丈夫ではなさそうだ。
ということで周囲にべったりと耐熱タイルを貼ってもらった。
これで大丈夫。後は冬が来るのを待つだけだ。
という事で寒い冬が来た。
いよいよだ。
薪はどうしよう。当分、隠れ家建築資材の端材で行こう。無くなったらまた考えよう。
なかなかええ感じだ。
炎の色がええ。
薪が爆ぜる音がええ。
ロケットストーブの奥に炎が吸い込まれるゴーゴーいう音がええ。
美味しい中華料理店のガスコンロみたいな音だ。
強烈に熱くなるというよりは、部屋全体がほんのり暖かくなるという感じだ。
柔らかい、優しい暖かさのように思う。
円筒部分の上側は結構熱くなるんで、鉄瓶を置いてお湯を沸かしたり、煮物の
鍋を置いたりしておくとじんわり煮えていく。これも気持ちがいい。
しかし、薪は恐ろしく早く減って行く。
さてさてどうなることやら。
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ありがとうございました。