さて飯を食って元気がでたらギャラリーへ行こう。ホテルから歩いて10分くら
いだ。しかし、その10分がかなり辛い。暑いのだ。歩道はちゃんとあるけど日
陰が殆ど無い。横では車がばんばん走ってるのも暑苦しい。
とぼとぼ歩いて行こう。
ギャラリーの前は簡単な広場になっていて、それを2隅で囲うようにギャラリー
とバックパッカー用の安宿がある。今日はここで当番だ。
わしらの水墨画や他のアーティストさん達のリトグラフ、彫刻、その他の作品
と一緒に来場者を待つ。
しかし、暇やなあ。
誰も来はらへん。
平日やからしゃあないんやろなあ。
こんな街で水墨画見たい人なんか居てはらへんで。
がまんしてじっと時間が過ぎるのを待つ。
暫くすると、「ドドドドド・・・・・」と言うオートバイの重低音が聞こえて
来た。ハーレーダビッドソンではないようやけど大きなバイクに大きな人が乗
って来て、表の端っこの方に車を停めた。
ぎょっ、こっちの方へ来るではないか。
バイクみたいなごっつい人が入ってきはった。
緊張する。顔は優しい。
ダーウィンでよく見る、アボリジニの人らしい。
何か言うてはるけどようわからん。わしの英語力はあやしいもんや。
一番堪能な人に変わってもらう。けどわからん。
どうも、絵を見に来たんとはちゃうらしい。
飲み物を売りたいって言うてはんのとちゃうやろか。
ビールとか、何とか言うて飲む真似をする。安く手に入るから買えって言うて
はんのやろか?
ここは絵見せるとこやからそんなん要らんねんと言いたくて身振りでやってみ
るけど伝わらへん。にこにこしてはるけど迫力がある。
押し売りではなさそうやけど買えってくれはれへん。
困ったなあ。
その内、バイクの話になってきた。バイクが好きらしい。
かっこよろしいなあって言うておだててるつもりやけどそれは何となくわかっ
たみたい。今度は、来ていたTシャツを脱いだ。
背中にモンモンではないけど、大きな鷲がドーンと彫ってある。
これは見事やねえと驚くけどちょっと怖い。
日本のような系統の感じではなさそうやけど、正直早く帰ってほしい。
その内相手も、こりゃあ何時まで経ってもらちあかへんわって思たのか、とう
とう帰りはった。
わしらはため息をつくだけ。
何が起こったかようわからへん。
この地ではアボリジニの方たちとの関係はいろいろ微妙なものがあるらしいと
思う。通りすがりでは何が何やらようわからん。
疲れたら腹が減ってきた。
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ありがとうございました。