最近読んだ本、「古代史で読みとく桃太郎伝説の謎」、「ペドロ・パラモ」

  • 2014年12月18日
  • 3人
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関裕二、「古代史で読みとく桃太郎伝説の謎」
もう大分前になるけど、偶々、岡山の吉備津彦神社と吉備津神社に行った時に、
境内に桃太郎がいてはった。きびだんごやから桃太郎がおってもおかしないと
は思うものの、なんでこの地にこういう伝説があるのか、ちょっと気になった。
前に行った、鬼ノ城というのも近くにある。きっと関係あるはずや。
そういう気持ちでいてるとこの本が見つかった。
この作者は、藤原氏や物部氏、蘇我氏などの古代に活躍した豪族たちの通説に
疑問を抱き、日本書紀などの裏に隠された謎に迫るような内容の本を沢山書い
ていて真偽のほどはわからないけど、とても興味深い。
この本によると、桃太郎伝説もまさにその時代の話であって、ヤマト建国と古
代王朝の確立の間に繰り広げられた、九州系、出雲系などの豪族たちの覇権争
いと栄枯盛衰の歴史の中で密かに封じ込められた物語りなのだそうだ。
もちろん鬼ノ城のできた由来や歴史とも大きく関係している。
岡山の地に、こういう古代史と関わる歴史があったなんて今までまったく知ら
なかった。
こないだ行ったばっかりの蘇我入鹿の墓も、もしかしたら聖徳太子と関係ある
んやって。
これが本当なら面白いなあ。
こんな見方をすれば辻褄があうことも沢山でてくる。

hon141218-1

ファン・ルルフォ、「ペドロ・パラモ」
ずっと前にロベルト・ボラーニョ、「野生の探偵たち」や「2666」を読ん
だ時、メキシコって面白そうやなあって思った。
メキシコには相当昔、仕事で行った事がある。と言っても事務所があるアメリカ
のサンディエゴから車で工場のあるメキシコのティファナまでちゃっと行った
だけで、メキシコの何たるかを垣間見さえしたとは言えない。
それでも窓やドアのないおんぼろバスに人がすずなりで乗っていたり、その人
らがえらい陽気そうやったり、屋台飯屋が見た目にはえらい美味しそうやった
り、通りすぎる街角が街やのに土っぽい感じやったりした記憶がある。
そんな時、ちょうど雨が降ってきたら、えらい雨やったら工場で働いてる人は
家が融けるって心配してるんやって言うてたけど、その時はまさかと思てた。
土と段ボールで出来てるらしいからほんまやでって教えられた。
やっぱりいっかい行ってみたいなあ。
メキシコのある村に男がいる。
父親はどっかへ行ってしまった。ならず者のペドロ・パラモという男と言うの
だそうだ。
母親が死ぬ前に、父親に会いに行けと言った。
男は出かける。
しかし、どうも様子がおかしい。そこは死者の街なのではないか。
とするとペドロ・パラモはもうすでに死んでいるのか?
誰が生きている人で誰が死んだ人か。不思議な世界だ。
あちら側とこちら側がごっちゃになってる。あるときはあちら側からこちら側
を見ている。あるときはこちら側からあちら側に話しかけてる。
そしてそこにも雨が降ったら融けてしまいそうな家があって、土埃がある。
メキシコって面白そうやなあ。
行きたい。

hon141218-2

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