最近読んだ本、「世界はフラットにもの悲しくて」、「空飛ぶタイヤ」

  • 2014年12月8日
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藤原章生、「世界はフラットにもの悲しくて」
前にこの人の「絵はがきにされた少年」と言う本を読んだ事がある。と言うか
それを読んで他にも著作がないか探して見つけた本なのだ。
「絵はがき」アフリカに住む人の暮らしを描いたものやけど、こちらはもっと
広い世界、南米、中南米からアジア、アフリカ、中近東など主に特派員として
めぐったらしき土地、土地での思いをエッセイ風に書いたものだ。それぞれに
写真が1枚添えられている。と言うよりは、文に添えられた1枚と言うよりは、
その写真が見つめているモノをあるいは写真とともに見ているモノが何なのか
を物語りしているようだ。こないだ読んだ、ポール・セローの「ダーク・スター
・サファリ」とは全く視点が違う。私は、「世界は・・」のモノの見方の方が
好きだ。旅の本、あるいは異国を訪ねるドキュメンタリーっていろいろあって
楽しいけど、必ずしも冒険や異常体験に満ちたものでなくてもいいと思う。た
だの通りすがりであっても、どんな視線で何を見るかということが大事やと思
ってる。何か語るに足るものを持っている風景ってあるんだと思う。
そういうモノを見つけられる旅をしてみたいといつも思ってる。
又、そういう視点で書かれたような本にであると嬉しい。

hon141207-1

池井戸潤、「空飛ぶタイヤ」
昔あった、○菱自動車のリコールづくしの事件を思い出す。あの頃わしも、こ
の会社の車に乗っていて、しかもえらい故障が多かった。修理屋さんは理由を
説明してくれるけど、これも欠陥車とちゃうんかいって疑心案議になってた。
昨今は、レストランや食品の不正表示など沢山の隠蔽体質が露呈された。
確かにいろんな企業でこういう隠蔽体質があって、信じられへん、許されへん
事をやってる人たちが多い。それはそれでいろんな形で糾弾されるべきやと思
う。しかし、殆どの企業ではちゃんと対応する人たちが居て、その人達の苦労
は大変なもんやと思う。製品って、何らかの形で使用上の不具合を生じること
は必ずあり得ることやと思う。それって、設計の問題なんか、使い方の問題な
んか、環境上やむをえんことやったんか微妙な場合が多い。それでもユーザか
らはきついクレームが来る事が多くて対応が大変なのだとそういう仕事を担当
している人から聞いた事がある。ヤクザからの脅しまがいのような事もあるら
しい。この本のような、ええもんと悪もんがはっきりした悪いやつ懲らしめろ
的な話だけでなくて、頑張っててもえらい目にあったような不条理や、頑張っ
て生き抜く日本の製造力みたいなそんな部分にも視線が行ったような物語りが
あったらええなあと思った。

hon141207-2

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ありがとうございました。