映画、「ブレードランナー」

大分前に、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」という本を読んだ事が
あった。今みたいに、科学技術がいくらでも進歩していく一方で、自然環境
がどんどん荒廃していく状況が続いたら、いつか、地球から生物が
いなくなってしまうだろう。そしたらロボットやアンドロイドや人造生物
ばかりの時代がやってくるのだろうかと肌寒い思いをしていたが、
この本は丁度そんな世界を描いたもので話題になっていた本だ。
それで読みたくなって探したが、その当時は翻訳モノが見つからなくて、
英語の練習を兼ねて原書で読んでみたのだ。
最近、「ブレードランナー」という映画がこの本を原作にした
ものだという事を知って、早速、DVDを借りて来た次第だ。
この時初めて知ったのだが、レンタルビデオ屋も映画と同じように
シニア割引があるのだ。映画ほど強烈な値引きではないが、若干安く
してくれる。長生きはするものだ。
それで、この映画、やたら日本らしいところが出てくる。
新宿の裏のような、大阪のミナミのような。アジアのインターナショナルな
雑踏がこんな世の中になってもおどろおどろしく生き延びているような
ところを描きたかったのだろうか。「強力ワカモト」と「うどん」が
その象徴なんだろうかね。
妖しい日本語がぶつぶつ聞こえる。
「アンドロイドが感情を持つのか?」、「自分の運命を知ったアンドロイド
の哀しみは?」
映画は原作を越えるのは難しいね。

eiga090423

毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。