寸借男に遭遇

大阪、日本橋あたりで飯を食った後の事だ。堺筋を北に歩いて、長堀橋あたり
まで行って用を済まそうとしていたら、突然、30歳すぎくらいの男に呼び止め
られた。
「ちょっと道聞いていいですか?」
「ええけど。」
「このままこの道いったら梅田までいけますか?」
何かおかしい。いやな予感がする。
「行けへんことないけど、遠いで」
「実は、財布なくして、堺から歩いて来たんですわ、何にも食べてへんでお腹
すいて・・・・警察に言うても・・・・お金貸してくれへんし・・・」
言い方が曖昧。やっぱりこんな話やんか。
「・・・・・?」
返事できへん。
「姫路まで帰らんとあかんのですけど、歩かなしょうがない。」
ほんまやったらえらい可愛そうやけど、何か真剣味が感じられへん。関わらん
ほうがよさそうや。
「ずっとこっちに歩いていったら行けますよ。」
と言って去ろうとしたら、
「何か食べんと死にそうなんで、○○○円(聞き取りにくい)くらいお金貰え
ませんか?(貸せとは言わない)お汁も飲めるくらい。(贅沢やなあ)」
雰囲気的には2、3千円よこせと言いたそうな感じであったが、困ってるわり
にはせっぱつまった感がない。困ってるにしても、誰かに金を貰えばええやと
安易感が満載のような気がする。
どうしょうかとちょっと悩んだけど、財布を見せたくないんで小銭入れを出し
て500円コインがあったのでそれを上げた。
男は受け取って何も言わずに離れた。
別れてからやっぱり気になる。後味が悪い。
あげた500円の意味について考えてみた。
飯一食分たかってやろうというなら、貰うには不満かもしれんけど渡すにはこ
んなもんでええやろと思う。
もし、ほんまに姫路まで帰らんとあかんのやったら、梅田まで歩きながら、
コンビニでおにぎり買って飢えをいやすといい。梅田から、最短距離の切符を
買って新快速で姫路まで行って、駅員に事情を話したら、何とかしてくれると
思う。
そういう意味では額は間違ってなかったかもしれん。
しかし、だまされたようで気分悪いし、そんな事せんなん状況って何なんやろ?
そこに立ち入りたくないからそれを避けたという自分に対する消化不良もある。
複雑な気持ちの一日であった。

hito140505

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