普茶料理というのは精進料理の事らしい。開山した隠元禅師が中国からもたら
したもので大衆に普く茶を施すというような意味らしい。禅の心を込めたお料理
ということか。
精進料理は素食と呼ばれて中国や台湾でも多い。洛陽近くの少林寺に行った時
も食べた事がある。北京でも仏教の教えに沿った素食を出す店があった。そう
言うところでは魚や肉に似せたもどき料理が多いんやけど、中国料理は油を多
く使うんで○○もどきと言うよりは油の味が勝って、あんまり分からへんかった。
仏教からみでなくてもヘルシー志向で素食ブームみたいなのがあったりして、
各地で人気の素食店に出くわしたりすると入ってみることが多いけど、やっぱ
り油濃さが先にたってわしにはとてもヘルシーとは思えへんことが多い。
さて普茶料理はどうやろう。
まず、お碗とお皿。
碗はごはんとお汁用で後で使う。お皿は取り皿。
メニューはこんなんやけど、どれがどれかようわからん。お料理が運ばれる度
に丁寧に説明してくれはるけど食べんのに必死で全部忘れた。
唯の野菜の煮物のようで、しかも只者ではないと思わせる味わいだ。
胡麻豆腐もすばらしい。
必要ならとお醤油もついてくるがお醤油なしで十分おいしい。
隠元の胡麻和え。
これも只者ではないなあ。複雑なしかけがありそうだ。
するとこれは、「しんつあい」というわけやろか。
どれもこれも一工夫も二工夫もしてあって、しかもびしっと清廉な味がする。
右上の方の茶色いやつがゆべしと言うそうな。
『皮を残して中身をくりぬいた柚子にクルミ味噌をつめ、軒下に吊るして
2ヶ月ほど熟成させて作る「ゆべし」。』
禅の心が味にこもっていそうだ。
これは「すめ」と言う唐揚げ汁。
甘くて優しい味がする。
「ゆじ」天麩羅盛り合わせ。
しっかり味がついていて何もつけなくてもおいしい。油濃さも殆ど感じさせな
い上品ではあるがホネがある味わい。真ん中は梅干。
「うんぺん」という野菜の葛懸け煮。
見た目、八宝菜のようやけど、はるかに高雅な味がする。
それで目玉料理の鰻蒲焼がでた。
見た目まったく鰻蒲焼やんか。
裏返してみよう。
では、一口。
さすが、まったく鰻の味がする。だんだん食べてるうちに材料がわかってくる
けど、一口目は驚きだ。それにやっぱりおいしい。
一通り頂いた頃、お櫃がやってきた。
お腹いっぱいやけどやっぱり食べたい。
ご飯は豆ご飯。おいしそう。
お汁もおいしそうだ。
お碗によそう。
お汁も頂く。
「えんつあい」とは香の物。
ひょうたんなんて初めて食べる。おもしろいあじだ。
果物をきたけど写真とるの忘れた。
全部食べきれるかどうか心配やったけど。なんとか大丈夫だった。
お腹一杯、ごちそうさん。
お庭も綺麗ですなあ。
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京都、妙心寺の精進料理もおいしくて印象に残っているけど、あちらは柔らか
い味。こちらはきりりとした味という感じであった。
えらそうなこと言うほど分かってるわけではありませんけど。
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ありがとうございました。