村上春樹、「1Q84 BOOK1、BOOK2、BOOK3」
村上春樹の特にベストセラーになった本(たいていはそうやけど)は読むのが
恥ずかしいという気持ちがどっかにある。何か尻馬にのって浮かれてるみたい
やんか。といいながら結構な数読んでるんやけどね。
それでも丁度これを読んだのがノーベル文学賞の発表前やって、もしかしたら
とうとう貰うかも知れんという機運が充満してた頃やった。本がどうこうより
日本人がノーベル賞もらえるの応援したいし、やっぱりわしもたまにはこの人
の本、敬遠せんと読んでみとこうと思ったのだ。
もう話題になってから随分たつし。
いきなり美人でスマートな殺し屋が登場する。
殺し方もスマートだ。小さく細く鋭い針を首筋の壷にそっとあてがう。そして
そっと押し込むと痛みも苦しみもなく瞬時に死が訪れる。
完璧なプロフェッショナルだ。ある日、彼女がタクシーに乗って仕事に赴く途中、
首都高速の上で大渋滞が発生している。不思議な運転手は道路上に下に降りれ
る階段があると言う。なるほどそこを下っていくと、地上に降りれた。そして
電車に乗って・・・。その間に空間が捩れた。次元の違う世界とどっかでつな
がってしまったのだ。そこは1984年の現実ではなくて1Q84の世界だった。
いつも思うけど、この作者の話、実に面白い。実に巧みだ。
一気に村上ワールドに引き込まれる。
話のテンポは小気味良く早いし、会話もおしゃれだ。物語つくりがほんまにうまい
なあって思う。
勿論一気に読んでしまう。
しかし、何かちょっと物足りん感じが残る。あくまでもわしの受け取り方なん
やと思うけど他のノーベル賞貰うような作家の本を読んだ後にやってくる、
何か目に見えへんけど「やられたなあ」というような「気」があんまり感じら
れへんのだ。
何がどうやとえらそうな事を言う筋合いでもなんでもなくて、ただ相性がよう
ないだけなんやろけど漠然とそんな感じがした。
でも又評判につられて読んでしまうような気がする。
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ありがとうございました。