最近読んだ本、「西域余聞」、「群れはなぜ同じ方向を目指すのか?」

  • 2013年9月6日
  • 5人
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陳舜臣、「西域余聞」
西域とかシルクロード言う言葉にあこがれて何度か中国旅行に行ったことがある。
敦煌にも行った。ウルムチ・トルファンにも行った。西安にも行った。もっとも
っと行きたいけど、今ちょっと中断している。他にも行きたいところが一杯ある
からだ。そのうち又行き始めるだろう。
これは西域をテーマにしたエッセイ集だ。西域にまつわる、しかもあまり知られ
ていないことを取り上げていて面白い。
ウルムチに行った時、ハミグヮを食べて非常においしかったけど、石榴の事を思
いつかなかった。もし大きな石榴があったんなら是非食ってみたかった。それに
洛陽に行った時も、白馬寺にその大きな実がなる石榴の木があると言うのに気が
つかんかったなあ。今でもあるのんか見に生きたい。
李白って西域の人やったんか。それも全く知らんかったし、彼の詩からは想像も
つかへんかった。そう言う目で見ると詩を鑑賞するのも又変わってくるかもしれ
ない。シルクロードがシルクだけではなくて紙の道でもあったと言うのは、前に
中野美代子と言う人の本「塔里木秘教考」で中国の紙が宗教画に使われた話がで
てきたので印象的だった。それに敦煌の遺跡を見てた時に、唐招提寺や薬師寺に
残された遺物とつながりがあるというのをはっきりと感じたけど、そういう話も
楽しく出てくる。
いろんな思い出の記憶や知識の断片が繋がって楽しい本であった。

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レン・フィッシャー、「群れはなぜ同じ方向を目指すのか?」
複雑系の科学の話には昔から興味があって、この手の本を見つけるとつい読んで
しまう。これもその手の話だ。
自然界の昆虫や動物などは見事な集団行動をすることがある。まるで絶対正義の
リーダーがいて常に間違うことなく意思決定して、この集団を正しく統率してい
るかのようだ。しかし実際はそんな意思決定はどこにもなくて、個々の固体はご
く単純なルールに従っているだけだと言う。例えば側にいるものと同じ速度を保
つ、適度な距離をあけるなど。あるいはある分泌液の匂いの強い方向を選択する
などだ。ようするに集団が形成されればおのずと自己組織化を起こし、創発行動
を起こすと言うのが複雑系の理屈なのだ。こういう見方で物事を見つめれば、己
の意思決定の際に、自然や社会のなりわいから学ぶべきことは多い。
震災が起きた。列車が停まった。降りて逃げた方がいいか。車内に残った方が良
いか。お見合いをする場合、何番目の人でOKすれば人生を誤る確立が少ないか。
いろんな事を考えて面白い。

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ありがとうございました。