トマトを買う

「まだかいな」
「もうちょっと待ってや、いま並べてんや」
田圃の傍の掘立小屋の所に行列が出来ている。
農家で獲れた野菜を直売しているのだ。
特に、トマトは有名になってしまって、この時期、行列ができるのだ。
並ぶのは好きではないが、これくらいならいいだろう。
近隣の人たちが、がやがやと並んでいて、これはこれでいい雰囲気だ。
ここのトマトは味が濃いので好きだ。
こういう直販売はよくあるが、どれもおいしいとは限らない。
新鮮だからいいというだけではないのだ。
やはり、おいしいものを育てる技術がいるのだ。
子供の頃は、夏休みになるとおばあちゃんの家にいって、田圃や
野原を遊びまわっていた。その頃、畑にあるキュウリやトマトを
もいで食べると、その頃は何も感じかなったが、今思い出すと
美味しいものを食べていたんだとよくわかる。
野菜の持つ自然の味がしっかりしていて、ちょっと青臭いが
それも又よい味わいの一部でもあったのだ。
もっとこういうものを手に入れる機会を増やさないといけない。

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毎週水曜は食べ物に関する話です。