坂崎乙郎、「絵とは何か」
インドの旅に行くのに何か本を持って行かんとあかんなあと思ってた。そう言
う時にある方にこの本を教えて頂いた。早速アマゾンで購入して持って行った
のだ。
素晴らしい本だ。
素晴らしいインパクトを与えてくれた。
絵を見るってどういうことか。絵を描くってどういうことか。絵を理解するっ
てどういうことか。絵に関わることの根源的な事を考えさせてくれる。
多くはゴッホの生き様にページを割かれている。
売るための絵を描いてはならない。評判を得るための絵を描いてはならない。
いかに己の書くべき絵の姿を探り当てるか。
いかにその絵を描くに値する技量を見に付けるか。
一気に読みながら、実にいろいろ考えさせられた。
次に描く絵はもっと違う私が描く絵にしてみたいと思った。
細かいところで賛同しかねる言葉もないではないが、丁度このインドの旅の途
上でこの本を読めたことがありがたい事だと思った。
今の乏しい技量でどれほど絵に迫れるか心もとないけど、何かあがいてみたい
なあと思う。
シュールな絵を描かんとあかんなあ。
グレアム・グリーン、「見えない日本の紳士たち」
これもインドの旅で読んだ本。
結構忙しい、移動ばっかりの旅やったけど、時間は無いようであるのであった。
空港の待ち時間。飛行機の中。ホテルで空白の時間が出来た時。
いろいろだ。
グレアム・グリーンは大好きな作家の一人だ。
ベトナムが舞台の「静かなアメリカ人」は非常によかった。
この本も企みに満ちた珠玉の短編集だと思う。人生劇場やね。
ふと赤ん坊を抱いた女とすれ違った。
赤ん坊と顔が合う。
それだけで短編が一つできたしまう。
誰でも子供時代の冒険譚を持っているではないか。自分の大事な宝島がある人
もいる。しかしそういう過去には戻れない。
しかし、空想の上なら何でもできる。
こんなシニックで面白い話を紡ぎあげることさえできるのだ。
表題に惹かれて読んだけど、あんまり日本とは関係ない。しかしいい本だ。
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ありがとうございました。