大阪遊、大槻能楽堂で、「道成寺」、「止動方角」(道成寺フェスティバル)を見た

能、狂言は久しぶりだ。結構好きな方だがやっぱり高いんで敬遠することが多
い。たまたま安くチケットが手に入ったので行く事にした。皆さん同じような
事情らしく満席だ。殆どがわしのような年寄りばかり、こうなると効率よくト
イレに行かないと並んでばっかりになる。しかし皆さん、歩くのがゆっくり、
ゆっくりやから追い越すわけにもいかんし、ちょっとじれるなあ。
最初は狂言の「止動方角」から始まる。
あつかましい主人は茶比べにでたいから茶を借りてこいという。ついでに運ぶ
馬も借りてこいと太郎冠者に命令する。
ところがこの馬癖が悪い。しわぶき(咳)をすると暴れると言うのだ。さて、
主人と太郎冠者との珍道中に馬まで加わる。狂言に馬がでるとは知らなんだ。
3者入り混じって大暴れどたばた大爆笑。
やっぱり面白ろいなあ。
それで本番の能が始まる。
こないだ女義太夫で、「道成寺」を聞いた。
語りは非常によかったけど話の運びに無理がありそうでもひとつようわからん
かった。こっちは又別の話だ。
いきなり、沢山でてきて、舞台の真ん中で鐘を吊り始める。
びっくりした。えらいはでな舞台装置やんか。
それで出てきた白拍子。美しい女の姿だ。
霊の世界とこの世の世界をいきつもどりつ。
ゆっくりと舞う。
じりじりとほんのわずか肩を動かしたり、足をずらしたり、手の角度を変えた
としながら鼓の音と掛け声が緊迫感を高めていく。
永遠に続くかとも思えるほど、長く長くじりじりと動きながら息をつめて、つ
めて行くかのようだ。例えば相撲の仕切りのようでもある。
20分ほどもじりじりが続いたろうか、そこから一気に緊迫が弾けて鐘の中に
入る。
後半は、鐘が引き上げられて、何が出るかと呑む瞬間、

鬼になった蛇女が現れた。
舞台を縦横に行きつ戻りつ。怨念が荒れ狂う。
しかし、その顔は恐ろしいと言うよりは悲しげだ。

鐘を吊るしたり落としたり、狂言師が出てきて大声をだしたりと能でも派手な
演出があるんやねえ。
芸能の世界って奥が深い。

この画は前の女義太夫のときのやつ。

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ありがとうございました。