最近読んだ本、「マイクロワールド、上、下」

  • 2012年10月21日
  • 1人
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マイクル・クライトン&リチャード・ブレストン、「マイクロワールド、上、下」
「ジュラシックパーク」や「タイムライン」などいろんな作品が映画化もされて
いるマイクル・クライトンが既に亡くなっているとは知らなかった。
その人の原稿が死後に見つかって完成させた本があると言うので読んで見る事に
した。
相変わらず非常に面白い。

この人の本には必ず今の先端科学の行く先にはもしかしたらこんなこともあり得
るんじゃないのと言うような話が沢山盛り込まれている。例えばジュラシックパ
ークやったら遺伝子技術、タイムラインやったら量子コンピュータを使ったタイ
ムマシン、プレイやったら複雑系の理論とかだ。私はもともと技術屋なんで、こ
う言う世界が舞台になったサスペンスものは大好きだ。わくわくする。
それで、この本の内容は、技術の世界としてはちょっと違和感がある。ロボット
や飛行機や車など、そして人間までもを微小化するという話だ。
そしてハワイの原生林の中に出かけて行く。植物や昆虫たちが自然の暮らしの中
で外敵と戦ったり種を守るための様々な行動のなかで発見される新しい生物化学
物質を研究して画期的な新薬の発明などに応用しようと言うものだ。
しかし、当然ながらこの成果で莫大な利益を得ようと考えるやつが現れて来るし、
これを殺人兵器みたいなものに応用して更に富と権益を手にしようとする悪者が
出てくる。
そういうやつらに騙された生物化学専攻の大学院生達が、小さくされてこの世界
に放り出されてしまうのだ。
こういう世界の中では、蝶やら蟻やら蜂などは恐ろしい敵になる。蜘蛛もそうだ。
大きい人間にはちょっと痛いとかかぶれたり腫れたりするなあという攻撃が、マ
イクロ人間にとっては命に関わる戦いになるのだ。
しかも彼らに秘密をしられた悪者は、彼らを殺そうと刺客部隊さえ送ってくる。
果たして彼らは見慣れた世界から突然襲い掛かられる危機とどう戦って切り抜け
る事ができるのか、マイクロ攻撃部隊との戦闘はどうなるのか?
72時間以内に元の大きさに戻らないと死んでしまう。
残された時間はどんどんなくなっていく。
果たして元に戻れるのか?
何人が生き残れるのか?
悪者はどうなるのか?
いやあ、大変おもしろい本であった。きっと映画にもなるのだろう。

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ありがとうございました。