関裕二、「藤原氏の正体」
この本、実に面白い。古代史のこのあたりわくわくする。大好きや。
この作者の説は、藤原鎌足が朝鮮からの渡来人だと言うのだ。当時の百済の国
から亡命してきた亡国の王子だと言う。何と言う突拍子も無い話なんやろかと
一瞬思たけど、考えてみればえらい説得力がある。
今まで歴史の本を読んでても、まあ大した知識もないせいもあるんやけど、大
化の改新前後の出来事の説明がなんとなく腑に落ちんことが多かった。
改革派対保守反動勢力?
仏教派対仏教反対勢力?
進歩派対守旧派?
藤原対曽我対物部? 中大兄皇子対大海人皇子?
ええもん対わるもん?
そんなにはっきりわけれるわけないのにそんな風に歴史を持っていこうとして
るようなふしがある。裏に何があるんやろ?
それに何故朝鮮出兵にこだわる?(白村江の戦い)
何故朝鮮からの侵攻を本気で恐れる?
岡山にまで砦があったで。
それでこの本みたいな見方で歴史を見てみるととても面白い。ほんまかどうか
はわしにはわからんけどわくわくする話やんか。
パール・バック、「隠れた花」
今頃、パール・バックの本が本屋に並んでるわってびっくりした。
戦後すぐの米軍占領下の時代、軍人アレンはたまたま訪れた古都京都で、如水
という若い娘に恋をした。
米国暮らしの経験があって、差別も受けて、結婚にも失敗した父は猛反対する。
それでも母は許そうとする。
如水は一旦は諦めて、日本人と婚約するが、恋心やみがたく、アレンの下に走
る。二人はアメリカへ、しかし、有色人種との結婚を禁じる法律の壁が。
妊娠したのにどうなるの。
人種差別や日米の倫理観の違いや女性の救済やいろんな問題をとりあげた読み
応えのある作品である。
ただ「大地」のようなわきあがるようなものが感じられない。
日本というものへの寄り添いが中国に対するものほどではなかったんちゃうや
ろか。
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ありがとうございました。