最後の晩飯の時だ。今回の台湾は美味いモンを知ってる人に頼りきりだった。行きあたり
ばったりの冒険もいいが、こういう人がいてくれるとあるとありがたい。
今晩もおまかせしていると、「鴨と麺を食べに行こう」とおっしゃる。「どんなんや?」と
思ったが、それがすごかったのだ。
車で大きな河を渡って、かなり西の方に行く。住宅街を抜けたあたりに賑やかなところが
見えてきた。小さな店や、食堂の光が明るくざわついている。人通りも多い。
その一角に店があった。
車で行く人は路上駐車の場所が殆どないから注意しよう。店の前を東に少し行って、北に
ちょっと曲がると、公共?ショッピングセンター?ようわからんけど地下駐車場がある。
店の表には人が群れていて、「なんじゃろう?」と思うと、料理やら材料やら、テイクアウト
を買う人が順番を待っているのだ。鴨と言われたけど、それは初めての人に分かり易く言った
だけであって、実は鵝肉(ガチョウ)料理の店なのだった。
奥ではお父さんが、黙々と丁寧に鵝肉などを捌いている。
店頭ではお母さんが、コンロの前でちゃっちゃと料理の煮炊きをしている。店内の注文も
もちろんここで捌くのだ。もう台湾ではすっかり見慣れてしまったオープンキッチンのスタイルだ。
料理してるとこを見ながら食べるのはいろんな意味で安心感がある。
店内は、お嬢さん?息子さん?ようわからんけど若い人たちが取り仕切っている。
では、黒ビールで乾杯だ。台北の黒ビール、なかなかコクがあっておいしい。気に入った。
「おっ、こんなとこに日本の電機会社登場。今はもうないか。がんばってたんやね」
まず野菜は普通に。
それからレバーが。柔らかくてねばりがあって味が濃い。癖はまったくない。
丁寧に処理してあるんだろう。ねぎと絡めておいしい。これは期待が高まる。
それからこれはどこの部位やろ? よくある形してるけど。
これもしこっとした歯ごたえがあっておいしい。これも癖は全くない。
味わいがさやえんどうとよく合っている。今迄鴨料理食ってたのと全く違う感覚やね。
それから麺が来た。
この麺すごいわ。
めっちゃ普通なのがおいしい。出汁はあっさりしてる。麺は硬すぎず柔らかすぎず、つるりと
してしなやかで細身の麺だ。日本の有名店のように何か強烈な主張があるというわけではなくて
あくまでも自然体で、料理の邪魔をしないで、しかも麺を食べてるという感覚が十分ある。
こういう自然な麺が秀逸なのだ。
ちょっと辛めの自家製調味料もきた。麺に入れてもいいし、鵞鳥につけてもいいのだ。
これが当店自慢の鵝肉だ。
これは又すばらしい。噛んだだけで新鮮さを感じてしまう。適度な肉汁と、適度な歯ごたえ。
さっぱりしているので長ネギ、細切り生姜と一緒にしてさっきのタレにつけて食べると美味しい。
しかし、タレなんかをつけなくても十分素材が良い味をだしている。
鵝肉は初めて食ったが実においしい。麺との組み合わせが実に新鮮な感覚だった。
大分前に、中国、南京で有名だという鴨料理を食った事がある。塩水鴨というのだそうだ。
その名の通り少し塩味がする。あれはあれでうまかったが、これとは比べ物にならない。
ここは又何度も来たい店だ。よく覚えておこう。
店名 「台西鵝肉店」
ジャンル 鵝肉料理、麺等
住所 民安路と後港一路の交わったあたり、後港一路から四維路に入り込んだあたり
電話 不明
営業時間 不明
定休日 不明
メニュー 台湾語(中国語)
言語 台湾語(中国語)、もしかしたら日本語
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