映画、「小さな町の小さな映画館」を見た

北海道の「浦河」という小さな町にある映画館の物語りだ。
「浦河?」何か記憶にある。そや、天気図や。
はるか昔、中学生時代にクラブ活動の中でラジオの気象通報を聞きながら天気図を作成する
というのがあった。順番に読み上げられる日本各地、近海の気象状況と高気圧や低気圧などの
情報を指定の地図に書き込んで、聞き終わったらそれで天気図を作成するのだ。
その時、最初の方に「浦河」という地名があったのを何故かしっかり覚えていた。
天気図が書けて何かの役にたったという記憶はあまりないが、上級生から一生懸命教えられる
合間にラジオから流れる音楽がプレスリーだったりビートルズだったりする時代だった。
今や天気図なんてネットでいくらでも見れる。しかも天気図なんて知らなくても世界中のどの
街の天気予報でもたちどころにわかってしまう時代だ。
時代が変ってしまった。それだけ、コンピュータの能力が強力になり、情報処理に技術が進歩
したのだ。良い時代になったと思う反面、失いつつある大事なものもあるのだと思う。
例えば、いろんな機械、道具の類だ。今やありとあらゆるものが電気と電子で動いている。
そうすることが安くて便利だったという結果からではあるが、電気がなければ動かない。
こんなんばっかりでええんやろか?
あまりにもコストと効率ばかりで計りすぎる暮らしが何時か手痛い目に遭いそうな気がする。
それがわかった頃には、智慧を尽くして電気の要らない機構を考える能力も人間にはなくなって
いるかもしれない。

この映画には、映画館を支える人達として、様々な独自の生き方をしている人達が出て来る。
とっても魅力的だ。
お金はあったらいいが、なくてもなんとかまわっていければそれでもいいじゃないか。
それよりも自分が納得したモノを造って売る。あるいは納得できる暮らしをする。そういう事の
方がはるかに大事だ。やりたくても出来ない事を映像で見せられると。
やっぱりええなあ、こんな風に暮らしてみたいなあとうらやましく思う。
何か力を貰ったようだ。

そして、小さな町に、小さな映画館がある。
北海道の港町、映画館があるというだけで画になるではないか。

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それでも、いろんな街で映画館がどんどんなくなっていってるのだそうだ。
更に、デジタル化をしないと続けていけないということで弱小館がやっていくのはもっと
もっと大変になるのだそうだ。
パソコンで見る画面も、テレビで見る画面も映画は映画であっても、映画館の中で映画を
見る事によって創りだされるものはまた違うものだと思う。それが何かはうまく言えない
けど、いろんな人の暗闇のなかでそれぞれの想いがあつまりあった場の空間のようなもの
から受ける力みたいなもんなんかなあ?
わけわからんけど、絶対映画館で見る方がええのは確かなのだ。
何とか生き残れるよう頑張ってほしい。

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ありがとうございました。