最近夢中で読んだ本、五木寛之

  • 2007年1月23日
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五木寛之 「風の王国」
すばらしく面白いです。一気に読みました。
風のように歩く人達の話です。一畝不耕、一所不在、一生無籍、一心無私ということで今の世の社会構造からはるかに逸脱した価値観、生活観を持つ、山の民が語られます。サンカと呼ばれる人達、修験者と呼ばれる人達、そういう人達が、管理の枠から離れて、誇り高くいきようとしても、やはり、現実はそれは難しく、トケコむ道を選ばざるを得ません。そして、現実の社会にトケコんで結束した山の民の末裔達が思わぬ実力を持ち始め、自己分裂の危機を迎えるというように話が流れていきます。
二上山、仁徳稜を舞台に大和の山々から伊豆の山々まで、時空を巡って翔ぶように歩く話は、壮大で、血沸き、肉踊るお話です。

千日回峰のドキュメンタリーをテレビで見たことがありますが、まさに毎日、毎日数十キロを飛ぶように歩いて暮らすのですよね。恐ろしく早いです、現れたと思ったら瞬時に消えていきます。

いつもは、健康のために歩いているのですが、それとは全く違う世界です。
本当に楽しそうです。
少しだけ、楽しく歩いてみたくなって、ウォーキング専用の超軽い靴を買いました。
なかなか好いです。
翔ぶとはいかず、ドタドタですが、少し楽しくなりました。

hon070123

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