最近読んだ本、「青の寝室」、「李藝」

  • 2013年11月11日
  • 2人
NO IMAGE

ジョルジュ・シムノン 「青の寝室」
あいかわらずジョルジュ・シムノンの本は面白い。サスペンスのようで、複雑
な心理劇のようで、妖しい人生模様のようでもある。
フランスの田舎町にイタリア移民系の男が住んでいる。真面目な自営業の商売
人だ。幸せな結婚をして平凡な家庭を営んでいる。
ある日、幼馴染の女とふとしたことで情事を持ってしまった。
この女、実に情の怖い女だった。気付いたら抜き差しなら無いことになりそう
になっていた。
「私が自由になったら、あんたもそうできる?」と女は言う。
男はおびえて逃げ出そうとする。
しかし、もう遅い。
女の家で事件が起こる。
えらいこっちゃ。「つぎは、あんたの番よ」と女は言う。
男の家でもえらいことが・・・。
いったい何がどうなったのか。本当に悪いのは誰か。
取調べの記録の形で話が進んでいく。
真実は暴かれるのか? 何が真実なのか?
男の運命は? 女の運命は?
決して謎解きの話ではない。
冤罪を糾弾するような話でもない。
男と女と人生の深い話だ。
えらい事にならんようくれぐれも気をつけよう。

hon131111-1

金住則行、「李藝」
「李藝」と言う映画を見た話はこのブログに投稿した。
これはその映画の土台になった話だと思う。映画は、「李藝」が活躍した舞台
を追ってドキュメンタリーで追いかけていく内容であった。
この本は、「李藝」の人生を物語にしたものだ。
映画を見る前にこっちを先に読んでおきたかったけど、図書館の順番が回って
こなかったのだ。
感想は映画を見た後と変わらない。
倭寇が朝鮮の人たちを攫った話は、今の拉致問題の裏返しだ。
どっちが何をしたからどうという話ではなくて近隣の国同士、仲良く暮らす歴
史の方を積み重ねたいものだ。
よう考えたら、ごく普通に暮らしてるわしらでも、何かの災難が巡ってきて、
いつ何時どっかへさらわれてしまうかわからへんのだ。
クワバラクワバラなのだ。

hon131111-2

ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村 旅行ブログ アジア旅行へ
にほんブログ村

ありがとうございました。