ここ何回かの北京往復の間に、映画「ブラック・ダリア」を見ました。飛行機で見る映画は、画面も小さいし、映画館とは環境が全然違うので、これを持って映画を見たとはとても言い難いです。
それで、映画の話とするのは戸惑いがあるのですが、現実に映画に行ける時間がなかなかとれないので、これも経験の一つだし、それでも映画は好きだし、見たいんだし、しょうがないかと思う事にしています。
そう思えば、飛行時間を過ごす方法としてはなかなか好いもので、一般公開よりも先に話題作を見れる利点もあって、なかなか結構です。
「ブラック・ダリア」はよくできたサスペンス映画だと思います。ジェイムズ・エルロイの同名の原作と殆ど同じ展開で話が進みます。今迄、原作を越える映画って見る事が非常に少ないのですが、これは、原作のイメージを壊さないという意味では好く出来ていると思います。
但し、本を読んでいないと展開が理解できないところも結構ありますし、原作の複雑さや奥深さには及びませんが、そこまでやると映画では無理なので、これくらいでいいのかなって思います。
事実に基づいた物語というだけあって、内容は重く厳しいものです。
中心になる、極めて猟奇的な殺人、二人の刑事がいろいろな事件を追いながら、どんどんこの事件にからまって行きます。
二人の友情と一人の女。
40年代のロスアンゼルス。
映画の場面は、あの頃のJAZZをバックにノスタルジックです。
ちょうど私が生まれた時代。
アメリカでも厳しい時代です。
恐ろしい事件が、どういう結末を迎えるのでしょうか。