メコンで昼ごはん
そろそろ腹が減ってきた。昼飯の時間だ。
メコン河の中洲のようなところに上陸して、木陰のテラスに案内された。
「適当に分かれて座ってね」という事だ。
何となく同じ席になったのは、あの日本人の青年と、オーストラリア人の青年、
タイから来た娘さんの二人連れだ。
ガイドが、大きな声で、「○△■・・・・・」叫んでいるがよくわからない。
適当に各自で注文しろと言う事だろう。
「昼飯はツアーについてるはずやで」
「追加で欲しいもんがあったら注文しろって言う事なんでしょうね」
「昼飯込みであの値段やから、たいしたもんやないで」
「何かとってシェアーしましょうか」
とりあえず私は缶ビールに手をのばす。
暑かったので喉が渇いた。
こういう場所で、異国の人達とお喋りする一時は実に楽しい。
旅にきたかいがある。
オーストラリアの青年と日本の青年は結構お喋り好きだ。
タイの娘さんは少し人見知りをしてる。
私はぼんやりビールを飲んでいる。
庭を見ると、鶏が歩いている。歩き方が面白い。
一旦首を後ろに反らし、はずみをつけるかのようにして、それから前にグイと
つきだす。
首を前後に動かす勢いであるいているように見える。
ランチが来た。
スープと麺だ。シェアーしたのは肉野菜炒め。
簡素すぎるほどだが、味は結構好い。
これでは若い人には足りないだろう。私はビールがあるからこれで十分。