映画「コマンダンテ」を見ました。フェデル・カストロのインタビュー映画です。
一言で感想を言えば、「えっ、カストロってまだいたの?」です。
私にとっては、「退場し損ねた指導者!」っていう思いです。
私のような団塊の世代の人間の人生の中で、実に様々な指導者が現れては退場していきました。
ガンジー、ネルー、チトー、毛沢東、周恩来、ケネディ・・・偉大である偉大でないに関わらず実に沢山の著名な指導者達がいました。
その人たちは、死がその時をつくったとしても、退場して、又、新たな時代が生まれてきています。
それが、いいことなのか、よくないことに向かっているのか、わかりませんが。
このインタビューの間、ずっと感じたのは、「止まっている」という感覚です。
確かに、革命は成功したのでしょう。
いろいろな改革があったのだと思います。
でも、やっぱり、それは、そのままでいいわけではなくて、
次のステージが必要だと思うのです。
そういう動きが、指導者の退場や交代の動きとなって現れているのだと思います。
キューバではそういう事が生まれてきていない。
その責任の一端はカストロにもあるのではと考えた次第です。
東西冷戦、キューバ危機、ケネディ暗殺などの事件にからんで、インタビューでの鋭いつっこみで、思わぬ真実が語られたような気もするし、大衆を煽動しなれた老獪な指導者にうまくはぐらかされたような気もするけど、それは過去の話ですよね。
彼の存在がキューバの今をどうドライブしているのでしょう。
難しい問題ですね。
毎週木曜は、映画、音楽、書画に関する話です。