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和歌山地方

熊野古道の旅ー10.色川辻、亡者の出会いから地蔵茶屋跡へ

舟見峠をすぎると急な石段の下りだ。せっかく登ったのに下りたくない。下ったらまたその分登らないと いけないからだ。下りの道は腰によくない。横揺れしないようゆっくりおりよう。 下の方からすごい気配がする。 しばらくすると一人の青年がブルドーザーのように登ってきた。我々とは断然迫力が違う。 「こんにちは」と声をかけあいながら見る見る消えていった。 「登りであのスピードやから下りはどんなんやろ」そう言えば […]

熊野古道の旅ー09.海が見える舟見茶屋跡へ

道は段々険しくなって登りが続く。石段も不揃いで苔むしているのが、千年以上もの歳月をかけて 踏みしめられてきた足の跡を思わせる。結構歩きにくい。 「こんな大っきな石って自然にここにあるとはとても思われへんなあ」 道端にところどころ大きな石が転がっている。意図的に置いたとしか思えないがその意図がよくわからない。 どっからか切りだしてきたとしても運ぶのが大変だったろう。 頃会いをみて割って石段にするのか […]

熊野古道の旅ー08.登立茶屋跡へ

「最初15分ほど歩いたら分かれ道があるんで間違わんように気いつけなあかんらしで」 「間違うたら、別の山へ行って、かなり遠回りになるらしい」 「地図のどのへんやろ?」、「1か2あたりちゃうか?」 新宮市観光協会が出している熊野古道の地図がある。ネットでダウンロードできるので印刷して持って来た。 熊野古道に地図がコース毎にランドマークと解説入りで分かり易く図解されていて使いやすい。 標準歩行記録ものっ […]

熊野古道の旅ー07.瀧の見える部屋に泊まる

距離は少ないが上下に結構歩いたので大分疲れた。こういう事なら明日はもっと疲れるだろう。 宿に帰って休んでおこう。山の夜は速い、宿まで歩く間にかなり暗くなった。 瀧の見える部屋が待っている。今晩の客は3組だけだそうだ。今回の震災でキャンセルが続いた のだそうだ。それで3組とも瀧の見える部屋に泊まれることになった。 酒を飲みながらご飯を食べて、風呂に入って、又、酒を飲みながら、瀧を眺めて寝てしまうのも […]

熊野古道の旅ー06.これぞ那智の大瀧

「たしかこの辺やったけど」 宿のお兄さんが教えてくれた道、青岸渡寺から那智の瀧に降りる古道があるはずだ。 「400年前からの古道ですよ」と言うからには是非見たいものだ。 「あっちか?」、「こっちか」とそれらしき道をたどりながら降りる。 「やっと見つけたこれやで」 「たぶんな」   降り切ると那智の瀧入り口の看板があって、飛瀧神社の鳥居がある。 鳥居をくぐると森の中に入った。トンネルをくぐって別世界 […]