CATEGORY

最近読んだ本、「東京焼盡」、「大阪をつくった男」

内田百閒、「東京焼盡 」 すばらしい。 百閒の独特の律儀で真面目そうでユーモアあふれる文体が日記でも光ってる。 戦争が終わる2年程前から終戦直後までの東京空襲の日々の暮らしを毎日綴っ た日記である。 夜明けまで毎晩、毎晩空襲警報が鳴ったら防空壕に非難して、少しだけまどろ んで、又警報におびえながら毎日会社に出かけていく。 ひりひりするような緊張の日々だ。 日々の食い物はどんどん切迫していく。なくな […]

最近読んだ本、「まずいスープ」、「太陽の棘」

戌井昭人、「まずいスープ」 ちゃらちゃらしたおやじとようわからん息子となんとなく軽ーい話のような、 出てくる人たち暮らしぶりと会話の適当さかげん、調子よくへらへらと流れて 終わってしまうんかなあって思って読んでたら、だんだん引き込まれていった。 実はとっても非日常なのに淡々と流れる日常のように描いたり、時には日常が 非日常だったり、結構シュールな世界な世界やんかと感心した。 そういう世界をあっちに […]

最近読んだ本、「ノックスマシン」、「心」

法月綸太郎、「ノックスマシン」 ノックスの十戒という言葉があるらしい。ノックスと言う人が推理小説で守ら なければならない10の事柄を定めたものらしい。 例えばこんな事だ。 1.犯人は小説の冒頭あたりですでに登場していること。 ただし読者が簡単に心を読めるような人物であってはならない。 こういうのが10個続く。 そして5番目にこういうのがあるらしい。 5、探偵小説には中国人を登場させてはならない。 […]

最近読んだ本、「誰よりも狙われた男」、「上海 かたつむりの家」

ジョン・ル・カレ、「誰よりも狙われた男」 ハンブルグの街に得体の知れない若者、イッサがふらふらと現れた。どう見て も難民のような感じだ。哀れに思ったトルコ人の家族に拾われた。しかし、此 の男、何か秘密を抱えている。体中に傷があるのだ。 そして消えた。 ある日、街中の老舗の銀行家トミー・ブルーの元に慈善団体の弁護士、アナベル ・リヒターと名乗る若い娘から電話がかかってきた。イッサはあなたの援助の 元 […]

最近読んだ本、「充たされざる者 上、下」

カズオ・イシグロ、「充たされざる者 上、下」 カズオ・イシグロは大好きな作家の1人だ。今、ノーベル賞の話が出るたびに 話題になってる某日本作家よりはもっともっと応援したい作家だ。もう既に、 日本国籍ではないんかもしれんけど、日本人的な感性をするどく持った作家だ と思っている。とても英語から翻訳された作品だとは思えない。 舞台は、どこか東欧の一地方都市。とおもわせすようなところ。 そこに1人の高名な […]