最近読んだ本、「紙の動物園」、「アジア新聞屋台村」
「紙の動物園」、ケン・リュウ とてもいいSF短編小説集だ。優しくて、静で、穏やかで、柔らかくて、知的で ちょっと哀しい。 ・僕の母さんは中国人だった。一言も英語をしゃべれなかったけど、生きてい くために米国人の妻となった。そういうブローカーがいたのだ。貧しい暮らし の中で子どもの僕の為に使い古しの包装紙を使って動物達を折っておもちゃに してくれた。母さんがふっと息を吹き込むと、それらはまるで命を与 […]
「紙の動物園」、ケン・リュウ とてもいいSF短編小説集だ。優しくて、静で、穏やかで、柔らかくて、知的で ちょっと哀しい。 ・僕の母さんは中国人だった。一言も英語をしゃべれなかったけど、生きてい くために米国人の妻となった。そういうブローカーがいたのだ。貧しい暮らし の中で子どもの僕の為に使い古しの包装紙を使って動物達を折っておもちゃに してくれた。母さんがふっと息を吹き込むと、それらはまるで命を与 […]
「アイネクライネナハトムジーク」、伊坂幸太郎 短編集のようなオムニバスのような、全部繋がった長編小説のような不思議な 作品だ。 「アイネクライネ」 佐藤は夜の東京の繁華街の真ん中で街頭アンケートをするはめになった。 何故か。課長が妻に逃げられたショックでサーバを壊してしまったからだ。その データを補完するためのアンケート調査なのだ。しかし、だれも相手にしてくれ ない。諦めかけた頃、ある女性がやっと […]
「美しき廃墟」、ジェス・ウォルター 美しき廃墟 ジェス・ウォルター カリスマ映画ディレクター、マイケル・ディーンがいる。過去の栄光を背負っ ているらしいが今は作品を出してる様子はない。しかし隠然とした力があるら しく、絶える事の無い企画の売り込みには、このままこの仕事を続けるかどう か悩み中の秘書のクレアが対応している。クレアの出来の悪いボーイフレンド、 ダリルもわけのわからん脚本を仕上げている。 […]
「与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記」、澤田瞳子 奈良時代。都の外れでとてつもない大工事が始まった。見たことも聞いたこと もないような巨大な大仏を鋳造しようというのだ。 下から順番に鋳物を流し込んで固めては、少しずつ積み上げていくという途方 ない計画だ。工事現場には巨大な足場が組まれ、全国から徴発されてきた百姓 たちが働かされている。 劣悪な環境だ。夜には小屋暮らし。飯は順番にそれぞれの持ち場の炊屋に […]
Zの喜劇 ジャン・マルセル・エール フェリックス・ザックという男がいる。 どうしょうもないZ級映画の超オタクだ。毎日、毎日わけのわからん、誰も 知らない見たことも無いようなZ級の映画を楽しんでいて、それを詳しく読 んでメッセージまで送ってくるような人たちに対してブログに書いて楽しん でいるようだ。 当然のように社会適応障害ではないかと妻にも見放されかけている。あるい は幼児の娘にも。 彼は本当は映 […]