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最近読んだ本、「まずいスープ」、「太陽の棘」

戌井昭人、「まずいスープ」 ちゃらちゃらしたおやじとようわからん息子となんとなく軽ーい話のような、 出てくる人たち暮らしぶりと会話の適当さかげん、調子よくへらへらと流れて 終わってしまうんかなあって思って読んでたら、だんだん引き込まれていった。 実はとっても非日常なのに淡々と流れる日常のように描いたり、時には日常が 非日常だったり、結構シュールな世界な世界やんかと感心した。 そういう世界をあっちに […]

最近読んだ本、「ノックスマシン」、「心」

法月綸太郎、「ノックスマシン」 ノックスの十戒という言葉があるらしい。ノックスと言う人が推理小説で守ら なければならない10の事柄を定めたものらしい。 例えばこんな事だ。 1.犯人は小説の冒頭あたりですでに登場していること。 ただし読者が簡単に心を読めるような人物であってはならない。 こういうのが10個続く。 そして5番目にこういうのがあるらしい。 5、探偵小説には中国人を登場させてはならない。 […]

最近読んだ本、「誰よりも狙われた男」、「上海 かたつむりの家」

ジョン・ル・カレ、「誰よりも狙われた男」 ハンブルグの街に得体の知れない若者、イッサがふらふらと現れた。どう見て も難民のような感じだ。哀れに思ったトルコ人の家族に拾われた。しかし、此 の男、何か秘密を抱えている。体中に傷があるのだ。 そして消えた。 ある日、街中の老舗の銀行家トミー・ブルーの元に慈善団体の弁護士、アナベル ・リヒターと名乗る若い娘から電話がかかってきた。イッサはあなたの援助の 元 […]

最近読んだ本、「充たされざる者 上、下」

カズオ・イシグロ、「充たされざる者 上、下」 カズオ・イシグロは大好きな作家の1人だ。今、ノーベル賞の話が出るたびに 話題になってる某日本作家よりはもっともっと応援したい作家だ。もう既に、 日本国籍ではないんかもしれんけど、日本人的な感性をするどく持った作家だ と思っている。とても英語から翻訳された作品だとは思えない。 舞台は、どこか東欧の一地方都市。とおもわせすようなところ。 そこに1人の高名な […]

最近読んだ本、「南蛮のみち Ⅰ、Ⅱ」、「良寛」

司馬遼太郎、「南蛮のみち Ⅰ、Ⅱ」 何でこの本を読んだかと言うと、今連載中のマレーシア、インドネシア旅行に 行った時にマラッカも訪れた。その時に日本にも馴染みの深い、フランシスコ ・ザビエルの像があったのが印象的だった。そう言えば、ここにイエズス会の 拠点があってザビエルが滞在してた時期があったんやわと思った。同時にその ザビエルを日本から迎えに行った弥次郎という人の像もあった。そんなこんな のも […]