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最近読んだ本、「サンダカン八番娼館」、「阿房列車物語」

山崎朋子、「サンダカン八番娼館」 マレーシアのボルネオ島にサンダカンと言うところがある。今回のマレーシア、 インドネシア紀行でもついでに行かれへんかなあってチェックはしたけど、今 回の行程の中に入れるのは難しかった。何で行きたかったかって言うとまだ読 んでなかったけどこの本の事が念頭にあったからだ。 それで帰ってしばらくしてから読んで見た。 すさまじく哀しい話だ。 戦前、戦中の時代、天草あたりでは […]

最近読んだ本、「藤原氏の正体」、「隠れた花」

関裕二、「藤原氏の正体」 この本、実に面白い。古代史のこのあたりわくわくする。大好きや。 この作者の説は、藤原鎌足が朝鮮からの渡来人だと言うのだ。当時の百済の国 から亡命してきた亡国の王子だと言う。何と言う突拍子も無い話なんやろかと 一瞬思たけど、考えてみればえらい説得力がある。 今まで歴史の本を読んでても、まあ大した知識もないせいもあるんやけど、大 化の改新前後の出来事の説明がなんとなく腑に落ち […]

最近読んだ本、「未来国家ブータン」、「ブリージング・レッスン」

「未来国家ブータン」、高野秀行 国民総生産ではなくて国民総幸福度が世界一やというのはすごい斬新な考え方 やなあ、そういう発想ええなあ、そんな国ってどんなとこやろって前から思っ てた。一回旅行に行って見たいとは思うけど、自由旅行のできへん国みたい。 前にインドのシッキム地方に旅行に行った時に、ここから右に曲がって、橋を 渡っていったらブータンまで数時間やというところを通った。シッキムの街に もブータ […]

最近読んだ本、「東京焼盡」、「大阪をつくった男」

内田百閒、「東京焼盡 」 すばらしい。 百閒の独特の律儀で真面目そうでユーモアあふれる文体が日記でも光ってる。 戦争が終わる2年程前から終戦直後までの東京空襲の日々の暮らしを毎日綴っ た日記である。 夜明けまで毎晩、毎晩空襲警報が鳴ったら防空壕に非難して、少しだけまどろ んで、又警報におびえながら毎日会社に出かけていく。 ひりひりするような緊張の日々だ。 日々の食い物はどんどん切迫していく。なくな […]

最近読んだ本、「まずいスープ」、「太陽の棘」

戌井昭人、「まずいスープ」 ちゃらちゃらしたおやじとようわからん息子となんとなく軽ーい話のような、 出てくる人たち暮らしぶりと会話の適当さかげん、調子よくへらへらと流れて 終わってしまうんかなあって思って読んでたら、だんだん引き込まれていった。 実はとっても非日常なのに淡々と流れる日常のように描いたり、時には日常が 非日常だったり、結構シュールな世界な世界やんかと感心した。 そういう世界をあっちに […]