最近読んだ本、「花鳥の夢」、「電車道」
山本兼一、「花鳥の夢」 前に、「夢をまことに」を読んで面白かったのでこの作家の作品をチェックし てみた。すると、狩野永徳の事を描いたこの本があったので早速読んでみたのだ。 とても面白い。長谷川等伯の本は2冊読んだことがある。ライバルと言われる 狩野永徳のことを描いた本はあまり無いように思う。非常に興味深い。 永徳は画家集団、狩野家の長男に生まれた。祖父のDNAを大きく受け継いだの か子どもの頃から […]
山本兼一、「花鳥の夢」 前に、「夢をまことに」を読んで面白かったのでこの作家の作品をチェックし てみた。すると、狩野永徳の事を描いたこの本があったので早速読んでみたのだ。 とても面白い。長谷川等伯の本は2冊読んだことがある。ライバルと言われる 狩野永徳のことを描いた本はあまり無いように思う。非常に興味深い。 永徳は画家集団、狩野家の長男に生まれた。祖父のDNAを大きく受け継いだの か子どもの頃から […]
原田マハ、「異邦人(いりびと)」 とても面白い本だった。この作者は元美術館のキュレーターだったというだけ あって、美術に対する知識はすごいものだ。その人の思い入れたっぷりに筆が 走ると止まるところを知らない怒濤のような面白さが発生するようだ。 しかも今迄に無いサスペンス仕立て、わくわくだ。 金持ちのアホぼんのような役回りの篁一輝。 金持ちのワガママ娘、菜穂を嫁にさせられる。 一輝は画廊の青年専務。 […]
島田荘司、「写楽 閉じた国の幻」 写楽の大首絵の複製はわしも持って居る。あの迫力は素晴らしい。 一つは奴江戸兵衛というやつで、もう一つは市川團十郎やと思う。最初のやつ がすごい。目を真ん中に寄せてぐいっと見栄を切っているまさにその瞬間だ。 目の周りの赤い隈取りが漲る力をより際立たせている。ぎりぎりと歯を食いし ばり、両の手は触れたらはじきとばされそうだ。バックは雲母でべた塗りして 地味な黒がぎらぎ […]
ミッチ・カリン、「ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件」 もうコナン・ドイルが死んで100年近く経つと言うのに、まだシャーロック・ ホームズが登場する小説が書かれている。すごいなあ。いまだに人の意識の中 にしっかり存在してるのだ。 この作品もその一つだ。 90歳を越えたシャーロック・ホームズはもうベーカー街には住んでいなくて、 サセックス(どこらやろ?)の田舎で養蜂農園を営んでいる。そこで、長い探 […]
青山文平、「鬼はもとより」 前に、「武士の家計簿」と言う本を読んだ時に衝撃を受けた。武士の話って言うた ら、チャンバラ、斬り合いの話やら戦争の話やら、忠儀の話やらとストイックで精 神的な話が多いんやけど、この本は全く視点を変えて、武士の生活も大変やったん やと言う日常生活を古文書に残る家計簿を元に浮き彫りにしたもので、成る程そう やったんかと目から鱗が落ちる思いであった。 この本は又違う視点で時代 […]